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♪詳細情報♪
演奏時間:7分45秒(約)
グレード:3.5
主なソロパート: A.Sax. / T.Sax. / B.Sax. / Trp.
Trp.最高音: 1st / As 2nd / Fis
最少演奏人数:21名
編成:吹奏楽(小編成)
▼楽器編成▼
Flute
Oboe (opt.)
Bassoon (opt.)
B♭Clarinet 1 & 2
Bass Clarinet
Alto Saxophone
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Horn 1 & 2
Trombone 1 & 2
Euphonium
Tuba
String Bass (opt.)
Snare Drum
Bass Drum
4 Tom-toms
Crash Cymbals
Suspended Cymbal
Tam-tam
Tambourine
Maracas
Bongo
Whip
Mokushou (木鉦)
Glockenspiel
Xylophone
Vibraphone
Marimba
Chimes
♪楽曲解説♪
「マカーム・ダンス」は、2012年福岡県中間市にある希望が丘高等学校吹奏楽部の委嘱によりアンサンブル曲管打7重奏(Fl. A.Sax. Trp. Hr. Trb. B.Sax. Perc.)として作曲。翌2013年加筆した同曲はフレキシブル曲(FLMS-87013)として出版されました。その後、コンクール曲として編成の拡大と前半部分の付加を施したのが本曲で、アンサンブル版同様希望が丘高等学校吹奏楽部により2014年九州吹奏楽コンクール筑豊支部予選にて初演されました。
マカームとはアラブ諸国やトルコで7世紀ごろから生まれた音階や旋法をさす古典音楽の一種です。しかしながらその音階1つとっても多種多様に派生し、現在では膨大な種類のマカームがあるとされています。この作品はそのマカームの中でも典型的な1つの音群(F・H・C・D・E♭)を用いています。
アンサンブル版の緩-急の2部形式をウインド・アンサンブル版ではA-B-A’(急-緩-急)の3部形式に加筆しています。管楽器パートの少人数を補うため打楽器のパートにリズム以外の装飾的な表現(特に鍵盤打楽器)と木鉦やWhipなど音色的な変化を求めて書いています。
前半の急の部分は、躍動的なリズムのパートとメロディのパートそれぞれに示した細かなアーティキレーションを意識して「ダンス」を表現してください。
マカーム音階を使用し、ヴィブラフォンとアルト・サクソフォーンのソロで始まる緩の中間部は、妖艶な中東の音楽をイメージしていただけると、ワンランク上の雰囲気漂う作品に仕上がると思います。
ふたたびアップテンポの後半部分は、全音音階とマカーム音階を取り入れて旋律を紡ぎました。金管と低音楽器の3連符の動きの後、一旦静まったダンスがクライマックスに向け再びエネルギッシュに盛り上がります。この後半部分は、ダイナミクスの頂点がフィナーレへ持って行けるよう音量の変化に注意してください。音群・音階のカラクリを知って演奏出来ると面白い効果が期待できそうです。
マカームの世界を皆さんの手で作り上げてください。
(片岡寛晶)