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ピアノ曲は、オーケストレーションの選択肢が多く編曲難易度も高いが、素晴らしい音楽にまとめられている。

スペイン狂詩曲 -スペインのフォリアとホタ・アラゴネーサ/F.リスト(森田一浩)【吹奏楽ライセンス楽譜】

在庫
在庫あり
商品コード
YDAL-B07
メーカー
ブレーンミュージック / Brain Music
下記利用規約に同意しますか(必須)

■ライセンス楽譜について■
弊社「ライセンス楽譜」は、該当作品の「年間演奏ライセンス」を購入いただくスタイルの楽譜です。


この「ライセンス楽譜」をご購入のお客様には《楽譜(スコア+パート譜セット)》と《演奏許諾書》をお送りいたします。《演奏許諾書》により定められた期間内(※1年間)は、自由に演奏していただけます。


「ライセンス楽譜」の楽譜は返却不要です。ただし、《演奏許諾書》記載の許諾期間が終了した後は、公の場での演奏はできませんのでご注意ください。許諾期間終了後に、再演をご希望の場合は、新たに「年間演奏ライセンス」をご購入ください。


(1)「年間演奏ライセンス」お申し込みについて
弊社ネットショップから、または、専用のFAX申込用紙でお申し込みください。

(2)「年間演奏ライセンス」料のお支払いについて
ネットショップからお申し込みの場合は、「コンビニ決済(前払い)」、「代金引換(配達時にお支払い)」、「クレジット決済」からお選びいただけます。
FAXでお申し込みの場合には、「代金引換(配達時にお支払い)」のみでのお支払いとなります。

(3)「年間演奏ライセンス」の有効期間について
出荷日より1年間です。(※《演奏許諾書》に明記されます。)

(4)《演奏許諾書》について
《演奏許諾書》は楽譜出荷時に1枚同封いたします。演奏ライセンスの契約内容を記載した重要書類です。再発行は致しませんので、紛失しないようご注意ください。コンクール等へご出場の際は、この《演奏許諾書》をコピーしてご提出ください。

(5)演奏や録音等に関する著作物使用料について
日本音楽著作権協会(JASRAC)等の著作権管理団体が徴収いたします。演奏や録音等の際には楽曲名・作曲者名(編曲作品の場合は編曲者名を含む)・出版社名を日本音楽著作権協会等にお届けいただき、所定の著作物使用料をお支払いください。コンサート等のプログラム・パンフレットには、必ず楽曲名・作曲者名(編曲作品の場合は、必ず編曲者名を含む)の記載をお願いいたします。

(6)無断複製の禁止
楽譜の無断複製(コピー等、方法の如何を問わず)は、著作権法で禁じられております。ただし、演奏者数の都合により、パート譜の補充が必要な場合に限り、必要部数のコピーを認めます。また、コンテスト等の審査用にスコアをコピーして提出することは認めます。

(7)第三者の使用禁止
《演奏許諾書》に記載された演奏団体以外の第三者が、該当楽譜を演奏することはできません。万一、他の団体によって演奏された場合は、全ての楽譜を没収させていただき、ライセンスご契約者様(団体)及び、不正に楽譜を使用された団体に対し損害賠償を請求いたします。
(*)料金・サービス内容は諸事情により予告なく変更になる場合があります。 あらかじめご了承ください。


この楽譜は返却不要です


■許諾期間終了後に再演ご希望の場合■

① 楽譜をお持ちの場合は、再演用ライセンスがご利用いただけます。


再演用|年間ライセンス料 
吹奏楽作品(商品コードYD〇〇) 一律 16,500円(税込)
アンサンブル作品(商品コードYDQ〇〇) 一律 11,000円(税込)
ブラスバンド作品(商品コードYE〇〇) 一律 11,000円(税込)


再演用ライセンスは初回購入の演奏者(団体)にしか付与できません。

お申し込みの際には初回購入時のライセンスコード(演奏許諾書・スコア表紙に記載されています)が必要です。

ご利用方法、お申込みは下記ブレーン・オンラインショップへ


②楽譜をお持ちでない場合(紛失含む)は、新規で「年間ライセンス」(楽譜セットつき)が必要です。

¥44,000(税込)
税抜 ¥40,000
数量
-+

宅配スコア閲覧

宅配スコア閲覧:スペイン狂詩曲 -スペインのフォリアとホタ・アラゴネーサ

¥1,100(税込)
税抜 ¥1,000

♪詳細情報♪

作曲:フランツ・リスト(Franz Liszt)
編曲:森田一浩(Kazuhiro Morita)
演奏時間:10分00秒 (約)
グレード:5
調性:原調 (d:-D:)/アレンジ (Cis:-Es:)
楽曲構成:
Ⅰ. スペインのフォリア Folies d'Espague
Ⅱ.ホタ・アラゴネーサ Jata aragonesa
主なソロパート:特になし
Trp.最高音:1st:As / 2nd:G / 3rd:Ces
編成:吹奏楽

▼楽器編成▼

Piccolo
1st & 2nd Flutes
1st Oboe
2nd Oboe
(doub. English Horn in F)
1st Bassoon
2nd Bassoon
(doub. Contrabassoon)

Clarinet in E♭
1st Clarinet in B♭ (div.)
2nd Clarinet in B♭ (div.)
Alto Clarinet in E♭
Bass Clarinet in B♭
Contrabass Clarinet in B♭

Soprano Saxophone in B♭
1st Alto Saxophone in E♭
2nd Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭
1st Trumpet in B♭
2nd Trumpet in B♭
3rd Trumpet in B♭

1st & 2nd Horns in F
3rd & 4th Horns in F

1st Trombone
2nd Trombone
Bass Trombone

Euphonium (div.)
Tuba (div.)
String Bass

Celesta
Harp
Timpani

Persussion ※6 players~
Snare Drum
Bass Drum
Crash Cymbals
Suspended Cymbal
Gong
Triangle
Tambourine
Castanets
Glockenspiel
Vibraphone
Xylphone

♪楽曲解説♪

 原曲は、ハンガリー生まれの作曲家、リスト(1811~86)が1858年に作曲したピアノ独奏曲である。リストは「ピアノの魔術師」と評されたほどの優れたピアノ奏者でもあり、主に自らの演奏会で発表するために、数多くのピアノ作品を作曲した。「スペインのフォリアとホタ・アラゴネーサ」とのサブ・タイトルを持つこの作品も、演奏旅行の際に触れたイベリア半島の民族音楽を題材に、超絶的なピアノ・テクニックを最大限に活かしたスタイルで書かれていて、現代においてもリスト作品を好むピアニストには重要なレパートリーとなっている。

 大きな3つの部分からなるこの作品を聴いて、まずはいくつかの聞き覚えがあるメロディに気づく。壮大な序奏のあと、低音に現れる重々しいテーマ(練習番号A)は、アルカンジェロ・コレッリ(1653~1713)の《ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ》作品5(全12曲)の最終曲に使われた「ラ・フォリア」と同じメロディである。「フォリア」はイベリア半島起源の舞曲で、元来は騒がしい踊りのための音楽であったとされるが、時代を経てゆるやかな曲調に変化し、低音部の進行が定型化された変奏曲のスタイルで演奏されるようになった。特徴的な進化を遂げたフォリアは多くの作曲家によって作品にとり入れられ、その内でもっとも知名度の高い作品がコレッリの「ラ・フォリア」なのだ。リストの引用も、これにならったものと考えられる。

 重厚な第1部に続き、第2部(練習番号F)は対照的な軽快さを持っている。ここでもリストはスペインの代表的な舞曲である「ホタ」(“ホタ・アラゴネーサ”は、アラゴン地方のホタの意)を引用しているが、このメロディもまた多くの作曲家によって使われてきた。吹奏楽編曲でもしばしば演奏されるヘロニモ・ヒメネス(1854~1923)のサルスエラ《ルイス・アロンソの結婚》間奏曲に登場する、おなじみのメロディである(練習番号H)。リストはこのメロディを構成の中心的な存在としては扱わず、エピソードのひとつ程度にとどめているが、それでも聞き覚えのあるメロディが現れると、驚きと嬉しさがまじった気持がわき起こってくる。

 そして第3の部分(練習番号O)は、いくつかの新しい楽想が加わってはいるが、基本的には「ホタ・アラゴネーサ」の雰囲気を発展し、最後にもう一度「フォリア」を再現(練習番号W)させた大きな終結部ととらえていいだろう。原曲は、以上のような構成のあちこちに、華麗なピアノ独奏曲を演出するためのテクニカルなカデンツァが挿入されている。吹奏楽編曲にあたっては、割愛せざるを得ないピアニスティックなカデンツァが失われても音楽の流れが成立するかどうか、という問題を最初に検証しなければならなかった。ヴィルトゥオーソ的な演奏で表現される音楽を編曲する場合に、避けて通ることのできない課題でもある。その過程で大きなヒントを与えてくれたのは、この「スペイン狂詩曲」をオーケストラと独奏ピアノのための協奏曲に編曲したフェルッチョ・ブゾーニ(1866~1924)の楽譜であった。ブゾーニの編曲の存在を知った当初は、リストの書いたピアノ譜にオーケストラ伴奏を施した程度のものと想像したが、スコアを手に入れてみると、そんな単純な編曲ではないことがわかって驚愕した。原曲のカデンツァ部分は、リストのこの種の作品にありがちな即興性に満ちているが、オーケストラという合奏体と競演する際にはどうしても不自然な“字余り”あるいは“言葉足らず”が生じる。こうした、音楽の流れに整合しない部分が細かく修正され、もともと協奏曲としてつくられたかのような、疑問のないかたちにまとめられていたのである。吹奏楽の編曲では、カデンツァ部分を含めて全体の25~30%程度をカットしているが、たんなる短縮版ではなく、納得感を伴う再構成版とすることを心がけた。その指針は、ブゾーニの編曲が示唆してくれたものだと思っている。

 埼玉県立伊奈学園総合高等学校吹奏楽部の指導者、宇畑知樹先生の提案で、同部の2015年度吹奏楽コンクール自由曲として編曲した。ピアノ曲を基にした編曲は、オーケストレーションの選択肢が多く、書いている本人も最終形がなかなか見えてこないものだ。そんな編曲の進行を、多分は大きな不安を感じながらも辛抱強く見守ってくださった宇畑先生に、この場を借りて感謝の意を表したい。(森田一浩)

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