楽曲詳細情報
- 編曲
- 後藤 洋(Yo Goto)
- 演奏時間
- 5分30秒(約)
- グレード
- 3
- 編成
- フレキシブル(5パート+打楽器)
- Part 1
- Flute
- Oboe
- Clarinet in E♭
- Clarinet in B♭
- Alto Saxophone in E♭
- Trumpet in B♭
- Part 2
- Clarinet in B♭
- Alto Saxophone in E♭
- Trumpet in B♭
- Horn in F
- Part 3
- Clarinet in B♭
- Tenor Saxophone in B♭
- Horn in F
- Part 4
- Bassoon
- Tenor Saxophone in B♭
- Trombone
- Euphonium
- Part 5
- Bassoon
- Bass Clarinet in B♭
- Baritone Saxophone in E♭
- Trombone
- Euphonium
- Tuba
- String Bass
- Drum Set
- Glockenspiel & Xylophone (Opt.)
楽器編成
楽曲解説
雑誌「バンドジャーナル(音楽之友社)」付録楽譜として「さまざまな編成で6人から演奏できる○○ファンタジー」を、2015年3月号よりシリーズとして編曲しています。この《アメリカ民謡ファンタジー》では、よく知られている旋律の中から《わらのなかの七面烏》・《峠のわが家》・《ゆかいな牧場》・《赤い河の谷間》・《リパブリック賛歌》の5曲を選び、コンサート向きのメドレーに仕立てています。
①《わらのなかの七面烏》:日本ではフォークダンスの定番 《オクラホマミクサー》(実はこれは曲名ではなくダンスの名)に使用される曲として知られています。アメリカでは19世紀前半から盛んに歌われるようになったようです。この編曲では旋律がパート間で受け継がれながら、調を変えて2回繰り返されます。
②《峠のわが家》:民謡として認知されている旋律ですが、実は作詞・作曲者がいます。歌詞はブリュースター・M.ヒグリーというカンザス州の詩人で、1873年に発表されたその詩にヒグリーの友人ダニエル・E.ケリーが曲を付けました。カンザス州は1947年6月にこの曲を公式に州歌と定めています。最初の場面はパート4を担当する任意の楽器のソロとなっています。バンドの規模と編成によっては、ソロ以外のパートも人数を減らしたほうがよいかもしれません。
③《ゆかいな牧場》:伝承童謡(マザー・グース)のひとつで、オリジナルのタイトルは〈マクドナルドじいさんの牧場〉。さまざまな替え歌で親しまれています。ここでは遠くから近づき、また遠ざかっていく行進曲をイメージしました。パート5のソロは、途中で楽器を替えても面白いと思います。
④《赤い河の谷間》:去って行く恋人を慕う女性の歌。「赤い河」とは、ミシシッピー河の支流で、テキサスとオクラホマの州境を流れる河だそうです。パート1のソロ(任意の楽器)を他のパートが静かに支え、その背景にはまだ行進曲のリズムがかすかに聴こえます。
⑤《リパブリック賛歌》:これも替え歌で親しまれていますね。本来は南北戦争における北軍の行進曲でした。遠ざかっていった行進曲が姿を変えて再び近づいてきて、クライマックスを迎えます。
「さまざまな編成で6人から演奏できる」このスタイルの楽譜は、もうおなじみですね?バンド全体が打楽器を含めた6つのパートに分かれ、それぞれのパートは指定された楽器を自由に選び、組み合わせて演奏することができます。各バンドの人数や編成に応じて楽器の組み合わせを工夫し、オリジナル・サウンドを創ってみましょう。常に全部の楽器で演奏する必要はなく、適宜楽器を減らしたり、特定の楽器のソロの場面を作るなどして、サウンドに変化をつけてみることをおすすめします。
(後藤 洋)