♪詳細情報♪
編曲:小野寺 真(Makoto Onodera)
演奏時間:5:30
グレード:4
B.Cl.最低音:Low D (実音)
編成:木管八重奏
販売形態:販売楽譜(スコア+パート譜)
Oboe (or Clarinet in B♭)
Bassoon (or Baritone saxphone in E♭)
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
※Oboe,2nd Clarinet in B♭はpercussionへの持ち替えあり
♪楽曲解説♪
17世紀初頭のドイツは、自国の音楽語法に当時音楽先進国であったイタリアやフランスの音楽様式を取り入れ、大きく発展しようとしていました。こうした時期、ドイツできわめて精力的に活動していたのがミヒャエル・プレトリウス(1571-1621)で、音楽理論家として世界最初の音楽辞典ともいわれる「音楽大全」を、そして作曲家として膨大な数の宗教的作品や世俗音楽を作曲しています。
プレトリウスは、当時ドイツではなじみの薄かったフランス舞曲を器楽合奏用に編曲、序文にフランス舞曲の演奏法などの解説を加えた上で1612年に出版しました。この曲集には500曲を越える舞曲が収められており、当時最大となるこの舞曲集には、ギリシャ神話に登場する9人の女神のうち、舞踏と合唱を司る女神「テルプシコーレ」(Terpsichore)の名にあやかってタイトルが付けられました。
さて、「テルプシコーレ」に収められている舞曲は、前述の通り、多くがフランスからドイツに伝えられた舞曲をプレトリウスが編曲したものですが、約80曲はピエール=フランシスコ・カルーベル(Pierre-Francisque Caroubel 1556-1611又は1615以降)の作品です。カルーベルはイタリア出身で、フランスに帰化した後フランス宮廷で活躍したヴィオール奏者。プレトリウスによれば、テルプシコーレの編纂に協力するため、出版の数年前にドイツのプレトリウスの許にやって来たとのことです。
この木管アンサンブル用の編曲は埼玉県・花咲徳栄高等学校(顧問・川口智子先生)の委嘱で2015年度アンサンブルコンテスト演奏曲として編曲。「テルプシコーレ」のうち、カルーベルの作品のみから以下の6曲を選び構成しました。
ブランル・ゲイ (I)
ガヴォット (I)
スパニョレッタ (XXVI)
2つのクーラント (XLIII, XCIV)
ヴォルタ (CCXXV)
(小野寺真)