楽曲詳細情報
- 作曲
- 広瀬勇人(Hayato Hirose)
- 演奏時間
- 6:20
- グレード
- 3.5
- 主なソロパート
- Fl. / Cl. / A.Sax. / Trp. / Trb. / Perc.(Sus.Cym. / 3 Toms)
- Trp.最高音
- 1st:F / 2nd:E♭ / 3rd:D
- 演奏最少人数
- 11名
- Piccolo (option)
- 1st Flute
- 2nd Flute (option)
- Oboe (option)
- Bassoon (option)
- 1st Clarinet in B♭
- 2nd Clarinet in B♭
- Bass Clarinet in B♭ (option)
- 1st Alto Saxophone in E♭
- 2nd Alto Saxophone in E♭(option)
- Tenor Saxophone in B♭ (option)
- Baritone Saxophone in E♭ (option)
- 1st Trumpet in B♭
- 2nd Trumpet in B♭(option)
- 3rd Trumpet in B♭(option)
- 1st Horn in F
- 2nd Horn in F (option)
- 3rd Horn in F (option)
- 1st Trombone
- 2nd Trombone (option)
- 3rd Trombone (option)
- Euphonium
- Tuba
- String Bass (option)
- Piano (option)
- 1st Percussion
- Timpani
- Suspended Cymbal
- Wind Chime
- 2nd Percussion
- 3 Toms
- Bass Drum
- Hi-hat Cymbal
- Snare Drum
- Triangle
- 3rd Percussion (option)
- Glockenspiel
- Xylophone
- Chime
楽器編成
楽曲解説
この作品は2024年、神戸女学院大学音楽学部ウインドオーケストラの委嘱により作曲。同大学の演奏、八木澤教司准教授の指揮で世界初演されました。「カインとアベル」とは旧約聖書「創世記」に登場する、アダムとイブの間に生まれた二人の兄弟の名前で、曲はこの兄弟の著名なエピソードを元に作曲されました。
兄のカインは農業を営み、弟のアベルは羊飼いとして生計を立てていましたが、ある日二人が神様へ捧げ物を贈ったところ、カインの捧げた農作物に神様は全く興味を示さず、アベルの捧げた子羊に大いに喜びました。このことに腹を立てたカインは、嫉妬のあまり弟のアベルを殺害してしまいます。罪を犯したカインに対し、神様はその後一生続く試練を与え、かつカインが苦しみながら生き続けるための特別な措置をほどこしました。
この曲ではカインの心の動きに焦点をあて、神様に良い捧げ物を贈ろうと日々農耕にいそしむ様子、自分の捧げ物が神様に受け入れられなかった際の失望感、受け入れられたアベルに抱く嫉妬と殺意、自分の犯した罪の重さに気づき後悔する様子、罪を背負いその後の人生を生きてゆく様子などがドラマチックに描かれています。
オプションパートが多く、曲は最小で11人の小編成バンドから35人前後の中大編成バンドまで、いずれの編成で演奏して演奏効果が高く充実したサウンドが期待出来ます。各パートの1st奏者にはソロの見せ場が多く、一方で2nd、3rdパートは技術的に少ない負担で演奏できる様、細かな配慮がなされています。打楽器は最小2人から演奏することができ、打楽器奏者が少ない場合は、Perc.1はTimp.とS.C.を同時に、Perc.2はTom-Tom/H.H.とB.D.(フットペダルを使用)を同時に演奏することが可能で、逆に多い場合はそれぞれの楽器ごとに分かれて演奏すると良いでしょう。
(広瀬勇人)