アタラ・ド・ルクラ／樽屋雅徳【吹奏楽ライセンス楽譜】

作曲

樽屋雅徳（Masanori Taruya）

演奏時間

9:00

グレード

5

主なソロパート

Picc. / Fl. / A.Fl. (Cl./A.Sax.) / E.H. (A.Sax./Hrn.) / S.Sax. / A.Sax. / Flgl. (A.Fl./S.Sax./A.Sax.)

Trp.最高音

1st：div.上 High C♯,div.下 High H / 2nd：div.上 A,div.下 G / 3rd：G

演奏最少人数

36～

編成

吹奏楽(大編成)

• • Piccolo
  • 1st Flute (div.)
  • 2nd & 3rd Flutes
  • Alto Flute in G (option)
  • Oboe (div.)
  • English Horn in F (option)
  • Bassoon (div.)
  • Clarinet in E♭
  • 1st Clarinet in B♭
  • 2nd Clarinet in B♭
  • 3rd Clarinet in B♭
  • Bass Clarinet in B♭
  • Contrabass Clarinet in B♭(option)
  • Soprano Saxophone in B♭
  • 1st Alto Saxophone in E♭
  • 2nd Alto Saxophone in E♭
  • Tenor Saxophone in B♭
  • Baritone Saxophone in E♭
• • 1st Trumpet in B♭(div.)(doub. Flugel Horn)
  • 2nd Trumpet in B♭(div.)
  • 3rd Trumpet in B♭(div.)
  • 1st & 2nd Horns in F
  • 3rd & 4th Horns in F
  • 1st Trombone (div.)
  • 2nd & 3rd Trombones
  • Bass Trombone
  • Euphonium (div.)
  • Tuba (div.)
  • String Bass
  • Harp
  • Piano
• • Timpani
  • Bass Drum
  • Crash Cymbals
  • Suspended Cymbal
  • Snare Drum
  • Stack Cymbal
  • Temple Block
  • 4 Toms
  • Crotale
  • Chimes (option)
  • Glockenspiel
  • Xylophone

　この曲は、光ウィンドオーケストラ音楽監督の佐藤博先生と、千葉黎明高等学校吹奏楽部の市成直広先生からの共同委嘱により作曲しました。

　曲名の「アタラ・ド・ルクラ」は、日本語で「光彩のアタラ」と意訳しています。2003年恩師である佐藤博先生が当時の赴任校を異動されるため、感謝の気持ちを込めて作曲した「アタラの埋葬」 (未出版)をモチーフに、新たにジロデ＝トリオソンの絵画 「アタラの埋葬」の世界観を表現しました。

　絵画には、自ら命を絶った女性アタラ、亡き恋人を埋葬するシャクタス、 洞窟内へ埋葬することを導く修道士オブリーの3人の姿が、 洞窟に差し込む陽光によって白く輝いている場面が描かれています。曲中の速く激しい部分では、「純血を守る」という母との約束と魅力的なシャクタスに惹かれてしまう自分の中で葛藤と苦悩を抱くアタラの感情と、恋人を亡くしたシャクタスの嘆き、悲しみがピッコロとソプラノサックスのソロを中心にうねりをあげるように表現されます。後半穏やかなフリューゲルホルン、コール・アングレのソロは3人を照らす優しい陽の光を表現しています。その「光」は、３人の暗闇に覆われた気持ちに「夜明け(黎明)」を届け、希望ある未来という彩りを放ち、救われる様子を描きます。

　この曲を演奏する方にも、聴いていただいた方にも何かしら光を感じられるものになれば、作曲家としてこの上ない幸せです。

（樽屋雅徳）