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♪詳細情報♪
演奏時間:10分10秒(約)
グレード:3.5
主なソロパート: Trp. / Ob. / Bsn.
Trp.最高音:1st:As / 2nd:G / 3rd:F
編成:吹奏楽
▼楽器編成▼
Flute 1 & 2
Oboe
Bassoon
E♭Clarinet
B♭Clarinet 1 , 2 & 3
Alto Clarinet
Bass Clarinet
Alto Saxophone 1 & 2
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Horn 1 , 2 , 3 & 4
Trombone 1 , 2 & 3
Euphonium (div.)
Tuba
String Bass
Percussion ※4 players~
Bass Drum
Suspended Cymbal
Wood Blocks
Tam-tam
Glockenspiel
Xylophone
Marimba
Chimes
♪楽曲解説♪
航空自衛隊中部航空音楽隊から『“空”をテーマとした新作』という依頼を受けて作曲された本作品は、100余年前のこの歴史的偉業を題材とした大編成用吹奏楽作品です。曲名「ライト・フライヤー」は、ライト兄弟が作り上げた人類初の動力飛行機の名から取られたものです。
作品全体の構成は、以下のようなストーリーから成り立っています。
1903年12月17日ノースカロライナ州キティホーク、キルデビルの丘。完成間もないライト・フライヤー号とともに丘の中腹に立つライト兄弟。初飛行に最適の向かい風を待ちながら、これまでの失敗と挫折の日々を回想する2人…
1895年オハイオ州デイトン。開業間もない自転車屋で販売と修理に精を出すライト兄弟。若い頃から物を作ることが好きだった2人は、オリジナルブランドの自転車製造を始めるなど忙しい日々を送る中、ドイツの飛行研究家オットー・リリエンタールのグライダー実験や飛行に憧れていた。
1896年8月9日、リリエンタールが自作のグライダーで墜落し死亡。ライト兄弟は大きな衝撃を受けるが、この訃報がきっかけとなり2人は飛行機の研究を始める。自転車屋の作業場を使った風洞実験や試作機製造、キティホークでのグライダー実験など数々の試行錯誤を経て、人類初の動力飛行機ライト・フライヤー号はついに完成した。
…再び、1903年12月17日ノースカロライナ州キティホーク、キルデビルの丘。絶好の向かい風の中エンジン始動。丘の斜面の滑走レールを順調に進んだフライヤー号はついにレールを離れ、冬の空へと飛び立った。飛行時間12秒、飛行距離36.6メートルの“大いなる”飛行であった。
本作品を通して、大空を目指した100余年前の男たちの夢と勇気とロマンを少しでも感じていただければ幸いです。
なおこの作品は、2005年3月の航空自衛隊中部航空音楽隊第28回定期演奏会において、同隊副隊長の菊池賢次1等空尉の指揮によって初演されました。
(髙橋伸哉)