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楽曲詳細情報
- 作曲
- 酒井 格(Itaru Sakai)
- 演奏時間
- 9分40秒(約)
- グレード
- 5
- 主なソロパート
- Picc. / Ob. / Eng.hrn. / B♭Cl. / Trp. / Euph. / Tuba
- Trp.最高音
- 1st:High Des / 2nd:G / 3rd:G
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo (doub. 3rd Flute)
- 1st Flute
- 2nd Flute
- 1st Oboe
- 2nd Oboe (doub. English Horn)
- 1st Bassoon
- 2nd Bassoon
- Clarinet in E♭
- 1st Clarinet in B♭ (div.)
- 2nd Clarinet in B♭ (div.)
- 3rd Clarinet in B♭ (div.)
- Alto Clarinet
- Bass Clarinet
- Contrabass Clarinet
- 1st Alto Saxophone
- (doub. Soprano Saxophone)
- 2nd Alto Saxophone
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- 1st Trumpet in B♭*
- 2nd Trumpet in B♭*
- 3rd Trumpet in B♭*
- 1st & 2nd Horns in F
- 3rd & 4th Horns in F
- 1st & 2nd Trombones
- 3rd Trombone
- Euphonium (div.)
- Tuba (div.)
- String Bass
- Harp
- Timpani
- 1st Percussion
- Glockenspiel
- Xylophone
- 2nd Percussion
- Tam-tam
- Triangle
- Tambourine
- 3 Temple Blocks
- Whip
- Wood Block
- 3rd Percussion
- Snare Drum
- 5 Tom-toms
- 4th Percussion
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- 5th Percussion
- Bass Drum
*off stageの演奏があるため各パート2名以上必要
楽曲解説
規則的に続いていたリズムが、不規則になる。ずっと鳴り響いていた響きが、ふと途切れて静寂が訪れる。 かと思えば突如大音響で静寂が打ち破られる。ずっと同じ音が続いていたと思ったら、ある瞬間に動き出す。 少しずつ音が高くなる。低くなる。テンポが速くなる、遅くなる。 挙げていけばキリが無い、様々な音響やリズム、ハーモニーの変化を組み合わせて、一定の時間を構成する。 これこそが作曲(compose)の本質です。
メロディーは家の外壁や、自動車の塗装、人間の洋服のように大事な物だけれど、 メロディーを支えるハーモニーも、家の骨組みや土台、自動車のフレームやエンジン、人間の身体そのもののように大切だと考えています。
作品のプラン(構成)を考える時、特定の物語をヒントにすることもあれば、旅で受けた印象を題材にすることもあります。
ですがこの曲は、なにわOWの名手たちの素晴らしい音色を、いかに活かすか?を作品全体を構成する上で最優先しています。
そして、重要な素材(メロディー)は、J.S.バッハの「音楽の捧げもの」の主題を分解し、曲が進むにつれ、 最後の最後(全体で8分半の作品の最後30秒あたり)で、姿を現すような仕組みにしました。
この主題は、後半の半音階進行が特に特徴的ですが、この作品でも、この半音階進行を要所要所で多用しています。 特に後半(テンポが遅くなるところ)では、19小節かけて、ベースラインが30の音を半音ずつ、2オクターブと完全4度に渡って下降します。 我ながら、少しやり過ぎたかな?と思う物の、この作品を「半音階的狂詩曲」と名付けるにあたっての一番の試みです。
(酒井 格)