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♪詳細情報♪
演奏時間:8分30秒 (約)
グレード:5
主なソロパート: Fl. / Ob. / E♭Cl. / B♭Cl. / S.Sax. / Euph.
Trp.最高音:1st:HighC/2nd:HighC/3rd:G/4th:G/5th:Fes/6th:F
編成:吹奏楽
▼楽器編成▼
Flute (3 Players~)
Oboe (1 Player~)
Bassoon (1 Player~)
E♭Clarinet (1 Player~)
B♭Clarinet (6 Players~)
Bass Clarinet (1 Player~)
Contrabass Clarinet
(1 Player~)*
Soprano Saxophone (1 Player~)
Alto Saxophone (2 Players~)
Tenor Saxophone (1 Player~)
Baritone Saxophone
(2 Players~)
Horn (4 Players~)
Trombone (4 Players~)
Euphonium (2 Players~)
Tuba (2 Players~)
String Bass (2 Players~)**
Piano (1 Player)
4 Tom-toms
Suspended Cymbal
Tam-tam
3 Triangle
Wind Chime
a pair of Bongo
Glockenspiel
Vibraphone
Tubular-Bells
*Contrabass Clarinetは、省略が可能
**String Bassは、1名の場合は低音を演奏。重音にする必要はない。
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♪楽曲解説♪
星を釣る海
「母なる海」と呼ぶように、海は新しい生命を宿す。
だが、夜の海は底知れぬ恐ろしさも感じさせる。
満天の星々が弧を描いて海に沈んでゆく様は、
《海が星を釣っている》ようにも見える。
人は死して星になると、古来より洋の東西を問わず考えられている。
すると、海は中有にある魂を呑み、新たな生命を再生しているのではなかろうか。
生命の川と呼ばれる四万十川の注ぐ高知の荒海は、特に雄大に星々を釣る。
海の抱く波が寄せては返す様は、人の呼吸によく似ている。
そして、一つの大きな波の内には、様々な小さな波が幾つも含まれている。
一つの波の内に、どれだけ多くの呼吸が浮き沈みしていることか。
人は人に呑まれ星となり、星は海に呑まれ新たな生命となる。
決して美しいだけでは済まされない、生命の連鎖。
鏡野吹奏楽団の委嘱により2009年3月に作曲。
委嘱元の地元、高知の海より受けた、上記の印象に基づいて創られたもの。 曲は月の満ち欠けのような幾つかの大きな周期を持っているが、そこには様々な波(呼吸)の周期が共時的に内在している。曲は主に2つの動機を中心として構成されているが、それらは無調と調性の世界を行き来する。このことにより、2つの音空間の狭間、即ち中有の状景を描くことを試みた。曲の末尾で、ユニゾンから調的な響きとなり、更に混沌の響きへと一瞬にして推移するのは、一種の走馬灯的体験の模倣である。また、曲尾は冒頭へと繋がる円環的構造となっており、輪廻転生を示唆している。
2009年5月16日に高知県民文化ホールで行われた同団の第32回定期演奏会にて、福本信太郎の指揮により初演。同団はその後、弘田靖明の指揮にて2009年度の全日本吹奏楽コンクールに本作を自由曲として出場した。
(中橋愛生)
(詳しい解説は作曲者 中橋愛生氏のホームページ「NAPPの部屋」をご覧ください)
http://www003.upp.so-net.ne.jp/napp/note.html