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楽曲詳細情報
- 作曲
- 松下倫士(Tomohito Matsushita)
- 演奏時間
- 9:00
- グレード
- 5
- 主なソロパート
- Picc. / Fl. / Hrn.(E.Hrn./T.Sax.) / Euph.
- Trp.最高音
- 1st:High B♭ / 2nd:G / 3rd:F#
- 演奏最少人数
- 35
- 編成
- 吹奏楽(大編成)
楽器編成
- Piccolo
- 1st Flute
- 2nd Flute
- Oboe
- English Horn in F (option)
- Bassoon (opt. div.)
- Clarinet in E♭(option)
- 1st Clarinet in B♭(div.)
- 2nd Clarinet in B♭(div.)
- 3rd Clarinet in B♭
- Alto Clarinet in E♭(option)
- Bass Clarinet in B♭
- Soprano Saxophone in B♭
- 1st Alto Saxophone in E♭
- 2nd Alto Saxophone in E♭
- Tenor Saxophone in B♭
- Baritone Saxophone in E♭
- 1st Trumpet in B♭
- 2nd Trumpet in B♭
- 3rd Trumpet in B♭
- 1st & 2nd Horns in F
- 3rd & 4th(option) Horns in F
- 1st Trombone
- 2nd Trombone
- Bass Trombone
- Euphonium (opt. div.)
- Tuba
- String Bass
- Timpani
- Wind Chime
- Bass Drum
- 3 Toms
- Snare Drum
- Bell Tree
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Crotale
- Glockenspiel
- Tam-tam
- Xylophone
- Triangle
- Anvil
- Vibraphone
- Piano
楽曲解説
本作は、グラールウインドオーケストラ(第43回定期演奏会)の委嘱作として作曲しました。作曲に向けた打ち合わせの際、「チャイコフスキー作曲の交響曲第6番をテーマに」とのご依頼を頂きましたが、いざ作曲するとなるとなかなか難儀でした。そこで改めてチャイコフスキーについて色々調べたところ、《交響曲第6番ロ短調「悲愴」》が1893年に初演され、その9日後にチャイコフスキーは急死していました。死因は諸説あるようですが、波瀾万丈のチャイコフスキーの人生、特に彼の最期を表現できないかと思い、作曲を進めることにしました。
曲の冒頭は疾走感があり、ロシアの冬、そして孤独のようなものを表現しています。途中には《交響曲第6番ロ短調「悲愴」第1楽章》のモティーフを使った緊張感のある主題が現れます。《交響曲第4番ヘ短調》の冒頭ファンファーレの主題も登場し、音楽が華やかになりますが、その後雰囲気が変わり、《交響曲第5番 ホ短調 第2楽章》の有名な主題で愛を表現します。柔らかさだけでなく、情熱的な表情もあるのが特徴かもしれません。そして後半では、また緊迫した音楽になりチャイコフスキーの栄光と死を表現しています。
チャイコフスキーと言えば、なんと言っても旋律の美しさに魅力がありますが、彼がよく好んで使っていた和音もあり、今回の作品ではそれも意識的に使っています。チャイコフスキーの栄光の陰にはさまざまな挫折や苦悩があり、そういったものが曲を通じて表現できたらと思います。
委嘱して下さった佐川聖二先生とグラールウインドオーケストラの皆様に深く感謝申し上げます。
(松下倫士)