宅配スコア閲覧
音楽的なコントラストでストーリー性を表現!
元々は木管八重奏(ユーフォニアム含む)の曲だったものを吹奏楽にアレンジされました。童話からヒントを得た作品で各場面ごとの表現が重要になります。全体を通して感じられる・・・
演奏時間:6:45(約)
グレード:4
主なソロパート:Fl./A.Sax./B.Sax.
Trp.最高音:1st:G / 2nd:C
演奏最少人数:16
編成:吹奏楽
2nd Flute
Oboe (Option)
Bassoon (Option)
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭
2nd Trumpet in B♭
(Option)
1st Horn in F
2nd Horn in F (Option)
1st Trombone
2nd Trombone (Option)
Euphonium
Tuba
String Bass (Option)
Antique Cymbal
(or Glockenspiel, Vibraphone)
Bass Drum
Suspended Cymbal
3 Temple Blocks, Timpani
Wind Chimes, 風鈴, 3 Toms
Antique Cymbal (or Glockenspiel)
Tam-tam
Tambourine
Glockenspeil
Suspended Cymbal
Splash Cymbal
Marimba
(4oct.または5oct.)
Suspended Cymbal
3 Toms, Kick Bass Drum
Triangle, Timpani
この作品は小川未明の創作童話『赤い蝋燭と人魚』に基づいて作曲しました。元々は木管8重奏のための作品ですが、2019年に青梅市立吹上中学校の委嘱で吹奏楽版を作曲し、同年第19回東日本学校吹奏楽大会、第25回日本管楽合奏コンテストS部門で演奏されました。この時の編成は金管楽器がユーフォニアムだけだったので、楽譜出版にあたり一般的な小編成の形に作り直しました。元々の編成が木管8重奏なので、金管は人数が少なくても演奏できるよう工夫しています。
『赤い蝋燭と人魚』
――ある北の暗い海に、身ごもった人魚が棲んでいた。人魚はあまりにも海が寂しいので子供がかわいそうだと思い、海辺の町の神社に行って子供を産み落とすことに…。翌朝、人魚の捨て子はろうそく屋の老夫婦に拾われ、とても大切に育てられて美しい娘に成長した。人魚の娘が白いろうそくに赤い絵を描くと、たちまち評判となり、ろうそく屋は繁盛する。しかし評判を聞きつけた行商人が人魚に目をつけ、老夫婦に娘を売ってくれるように頼んだ。最初のうち老夫婦は娘を手放そうとしなかったが、最終的に手放すことにした。行商人に連れて行かれたその夜は海が荒れ狂い沢山の船が転覆し、娘の乗った船も沈んでしまった。老夫婦は神様の罰が当たったのだと考え、ろうそく屋をやめてしまい、神社も人が途絶え、数年後その町は滅びてなくなってしまった。――
子を想う母の気持ち、娘の美しい姿、そして不吉な予感、人間の欲深さ、荒れ狂う海など、様々な場面を想像して表現をしていただけると嬉しいです。打楽器も効果的に演出すると、物語の世界観がより深くなると思います。
(松下倫士)