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思春期を冬から春になぞらえた作品。重い響きのコラールで始まり、華やかなファンファーレで終わる。

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宅配スコア閲覧:春の詩

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楽曲詳細情報

作曲
福田洋介(Yosuke Fukuda)
演奏時間
7分30秒(約)
グレード
3
主なソロパート
B♭Cl. / Trp.
Trp.最高音
1st / G  2nd / F
最少演奏人数
20名
編成
吹奏楽(小編成)

楽器編成

    • Flute 1 (doub. Piccolo)
    • Flute 2
    • B♭Clarinet 1 & 2
    • Bass Clarinet
    • Alto Saxophone 1 & 2
    • Tenor Saxophone
    • Baritone Saxophone
    • Trumpet 1 & 2
    • Horn 1 & 2
    • Trombone 1 & 2
    • Euphonium
    • Tuba
    • Timpani
    • Percussion ※2 players~
      Bass Drum
      Bongo
      Floor Tom
      Crash Cymbals
      Suspended Cymbal
      Gong
      Triangle
      Sleigh Bell
      Wind Chime
      Glockenspiel

楽曲解説

「春の詩」は、東京都杉並区立阿佐ヶ谷中学校吹奏楽部第10回定期演奏会の記念に委嘱された作品。2011年3月31日同校体育館において、同吹奏楽部、作曲者自身の指揮により初演された。

福田洋介氏は、10年前一時廃部も検討された同校吹奏楽部が活動を再開し始めた、いわば“黎明期”の第1回演奏会から作品を手掛けており『この10年間にたくさんの活躍をした生徒たちと吹奏楽部を育んできた温かい地域の“思い”を目の当たりにしてきた。』と述べている。

“春”とタイトルに標してあるが、実はこの10年の“冬から春へ”が大きなテーマである。吹奏楽部の徐々に育っていくことと、春に花を咲かせる樹木とを重ねた作品である。それは福田氏が『“春を迎える”とは、冬を過ごし抜いた者のみに授かれる褒美なのではないかといつも思う。私自身ウメ・モモ・サクラの花を観るのが大好きで、これらの花が咲くたびに順番に春を待つ。つぼみを厳冬にキッと硬く結び、紐を丁寧に解くように花を付ける。なまめかしい色に春を確信する。咲き誇った時にはすでに静かに夏の準備も始まる。“思春期”というものも時代を超えて存在する。本来の自分がわからず、実感できない理想の自分とは違う本来の自分が見えてしまって嫌になり、わからない夢に思いを馳せ、自分と周囲を常に比較し、ごっこ遊びの恋愛感情が本物になり、世間知らずなのに世間を知り“オトナになりたくない”と思ったときには、すでに大人になっている。思春期とは静かで、激しい。「春の詩」は、葛藤だったり忍びだったり、理想への思いだったりする。静かな歌から始まり、移り変わる風景を見て、次第に活動的になり、やっと“春”を勝ち得る。』と記していることからも伝わってくる。

演奏にあたっては『全曲を通して“うた”が流れ渡ります。“うた”が自然にものになるためのイメージをお伝えすると、冒頭からの重い響きのコラールは“冬”がテーマ、長いブレス感で粛々と進める感じです。前半2部は、装飾音が入った音型は“こぶし”をイメージして、丁寧に素朴な唄が流れると良いでしょう。後半のアレグロは、活発なリズムの中にもフレーズ感は短くならずある程度の長さを意識してください。終結部のコーダのファンファーレは“訪れた春”を示し、曲中で最も華やかな雰囲気が欲しいところです。冒頭からコーダまでの展開に、うつろう“季節感”を表現してほしいです。』と述べている。