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楽曲詳細情報
- 作曲
- 広瀬勇人(Hayato Hirose)
- 演奏時間
- 8:00(約)
- グレード
- 3.5
- 主なソロパート
- Picc./Cl./A.Sax./Trp./Pf.
- Trp.最高音
- 1st:A / 2nd:Es / 3rd:C
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo
- 1st Flute
- 2nd Flute (option)
- Oboe (option)
- Bassoon (option)
- 1st Clarinet in B♭(div.)
- 2nd Clarinet in B♭
- 3rd Clarinet in B♭
- Bass Clarinet in B♭(option)
- Soprano Saxophone in B♭(option)
- 1st Alto Saxophone in E♭
- 2nd Alto Saxophone in E♭(option)
- Tenor Saxophone in B♭
- Baritone Saxophone in E♭
- 1st Trumpet in B♭
- 2nd Trumpet in B♭
- 3rd Trumpet in B♭
- 1st & 2nd Horns in F
- 3rd & 4th Horns in F (option)
- 1st Trombone
- 2nd Trombone
- 3rd Trombone (option)
- Euphonium
- Tuba
- String Bass (option)
- Piano
- 1st Percussion
- Triangle
- Wind Chime
- 4 Toms
- 2nd Percussion
- Timpani
- Snare Drum
- Hi-hat Cymbal
- 3rd Percussion
- Vibraphone
- Suspended Cymbal
- 4th Percussion (option)
- Marimba
- Bass Drum
- Tubular Bells
- 5th Percussion (option)
- Glockenspiel
- Xylophone
楽曲解説
この作品は2021年、東海大学菅生高等学校吹奏楽部の委嘱作品として作曲されました。
曲は戦国大名・武田信玄の娘、松姫を題材にしています。その半生は波乱に満ちていました。松姫が7歳の時、織田信長の嫡男で当時11歳だった織田信忠と政略的な婚約が結ばれます。幼い2人は文通で親交を深めましたが、やがて両家が対立し2人の婚約も解消。しかし婚約解消後もお互いの気持ちが離れることはなく、遠い空の向こうに暮らす相手に思いを馳せながら、結婚せずに年月を重ねます。
松姫が21歳の時、織田家は武田家の領地に侵攻し、信玄亡き後の弱体化した武田家を滅亡に追い込みます。松姫の住む高遠城(現在の長野県伊那市)も織田家の攻撃を受け、松姫は家臣から託された3人の幼い娘を連れて、必死の思いで八王子までの長い山道を逃亡。命からがら八王子に辿り着き、知り合いのもとでひっそりと暮らすことになりました。
そんな松姫のもとにある日突如、信忠の使者が現れ、信忠が松姫を結婚相手として正式に迎え入れたいと伝えられます。喜ぶ松姫は急いで信忠のもとに向かいますが、その道中、かの有名な「本能寺の変」が起き、信忠は信長とともに本能寺で亡くなりました。失意の松姫は八王子に戻って出家し、亡くなった信忠や武田家一族を弔う日々を送りながら、引き取った家臣の3人の娘を懸命に育て上げ、独身のまま56歳で静かにその生涯を終えました。この作品は、松姫の、過酷な運命に翻弄されながらも力強く、また慎ましく一途な愛に生きた人生に感銘を受け、作曲されました。
最小で22名の小編成バンドから35名程度の中編成バンドでの演奏に適しており、松姫が信忠に思いを馳せる切ない様子、織田軍の攻撃から必死に逃れる緊迫した様子など、情景描写豊かな音楽がドラマチックに展開されます。クラリネットの人数・音量が少ない場合はオプションのソプラノ・サックスを加えることで全体のバランスがとりやすくなり、打楽器(最小3名から)の人数が少ない場合は、Perc.3の演奏者がPerc.4のB.Dr.キューも同時に演奏すると(フットペダルを使用してドラムセットのB.Dr.を叩く)、少ない人数でも厚みのあるサウンドを作ることが出来るでしょう。
東海大学菅生高等学校吹奏楽部の演奏
※初演版につき内容が一部異なります。