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楽曲詳細情報
- 作曲
- 広瀬勇人(Hayato Hirose)
- 演奏時間
- 6分50秒(約)
- グレード
- 3
- 主なソロパート
- Fl. / B♭Cl. / A.Sax.
- Trp.最高音
- 1st / F(A) 2nd / D (3rd / B♭(↓))
- 最少演奏人数
- 16名
- 編成
- 吹奏楽 (小編成)
楽器編成
- Piccolo (opt.)
- Flute
- Oboe (opt.)
- Bassoon (opt.)
- B♭Clarinet 1 & 2
- B♭Clarinet 3 (opt.)
- Bass Clarinet
- Alto Saxophone 1
- Alto Saxophone 2 (opt.)
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone (opt.)
- Trumpet 1 & 2
- Trumpet 3 (opt.)
- Horn 1
- Horn 2 & 3 (all opt.)
- Trombone 1 & 2
- Trombone 3 (opt.)
- Euphonium
- Tuba
- String Bass (opt.)
- Percussion ※3 players~
- Timpani
- Snare Drum
- Bass Drum
- Tenor Drum
- Tom-Tom
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Hi-Hat Cymbal
- Tam-Tam
- Triangle
- Sleigh Bell
- Wind Chimes
- Anvil
- Glockenspiel
- Xylophone
- Vibraphone
楽曲解説
この作品は、長野県岡谷南高等学校吹奏楽部、顧問阿部秀幸教諭より『日本の神話や祭りなどをテーマにした作品を』という委嘱を受け2011年作曲。同年6月19日同団の演奏、作曲者の指揮により初演された。
タイトルの〈草薙の剣〉とは、歴代天皇が継承してきた宝物〈三種の神器〉(さんしゅのしんき、じんぎ)のひとつで、旧名を〈天叢雲剣〉(あめの・むらくもの・つるぎ)と言う。ほかの2つの宝物は〈八咫鏡〉(やたの・かがみ)〈八尺瓊勾玉〉(やさかにの・まがたま)のことを示す。
「日本書紀」や「古事記」によると、神々が住む〈高天原〉では、須佐之男命(スサノヲノ・ミコト)が荒々しい所業を繰り返し、姉の天照大神(あまてらす・おおみかみ)がたまりかねて天岩戸(あまのいわやど)隠れてしまう。他の神々から下界へ追放された須佐之男命は、出雲国(現・島根県)に辿りつき、ある打ちひしがれた村人に出会う。聞けば常に頭上に雲がかかった大蛇・八俣遠呂智(やまたのおろち)が原因と知り、大蛇に酒を飲ませるなどの策略をもって成敗する。その際切断した尾から出てきた1本の剣、これを神剣として天照大神に献上した。というのが〈天叢雲剣〉誕生の最も主流な説とされている。
また〈天叢雲剣〉が〈草薙の剣〉と呼称を変えたのは、日本武尊(ヤマトタケル)が東国征伐のため〈天叢雲剣〉を授かり、尾張国(現・愛知県名古屋市)から東征の途上、駿河国(現・静岡県)で敵方の焼き討ちにあった折〈天叢雲剣〉で草を薙いで窮地を脱したことに由来する、という説が広く知られている。
本作品は、須佐之男命が八俣遠呂智を成敗した物語の各場面が下記の様に描かれている。
●天上界からスサノオノミコト(須佐之男命)が降りてくる。川の流れに沿って歩いくと、やがて1軒の屋敷に辿り着く。
●屋敷でヤマタノオロチとその恐ろしい逸話を聞く。
●8つの酒樽と垣根を準備し、オロチの出現を静かに待つ。
●オロチが出現。スサノオが懸命にオロチと戦う。
●戦いに勝利したスサノオはオロチの体より草薙の剣を得て、天上界の天照大神に献上。村にも平和が戻る。
なお、CD収録化に際して一部アーティキュレーションを変更・改訂した。
(広瀬勇人)