宅配スコア閲覧
演奏時間:7分45秒(約)
グレード:4.5
主なソロパート:Fl./Ob./Cl./A.Sax.
Trp.最高音:1st:high C / 2nd:A / 3rd:E
編成:吹奏楽
1st Flute
2nd Flute
1st Oboe
2nd Oboe
(doub. English Horn in F)
Clarinet in E♭
1st Clarinet in B♭(div.)
2nd Clarinet in B♭(div.)
3rd Clarinet in B♭(div.)
Bass Clarinet in B♭
1st Bassoon
2nd Bassoon
Soprano Saxophone in B♭(doub. Alto Saxophone in E♭)
Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭
2nd Trumpet in B♭
3rd Trumpet in B♭
1st Horn in F
2nd Horn in F
3rd Horn in F
4th Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
Bass Trombone
Euphonium
Tuba (div.)
String Bass
Harp
Piano
1st Percussion
Chimes
Tambourine
Carillons (or Chimes)
Suspended Cymbal
Xylophone
Wind Chimes
Vibraphone
Tam-tam
Tambourine
Triangle
Marimba(Option)
Tambourine
♪楽曲解説♪
本作品は、秋田県秋田市(作曲者の出身地)にあるアトリオン音楽ホール開館30周年記念委嘱作品として2018年に作曲され、翌年1月にアトリオン音楽ホールにて初演された(指揮/佐々木新平氏)。仏語によるタイトル《Le Grand(ル・グラン)》は「偉大な」や「大いなる」という意味を持ち、英語のThe Greatに相当する。記念曲としての祝賀的な性格と威厳を持ち合わせた曲調。
全体は比較的自由な構成の三部形式から成る。前半部は、冒頭提示されるホルンによる勇壮なメロディ、シンコペーションを伴いながら復調的な響きをもつ伴奏、そして伸びやかで息の長いメロディが主要要素として登場し、曲に華を咲かせる。中間部は厳かで優美な性格を持ち、いくつかのメロディやモティーフが対位法と和声を下地に優美に絡み合いながら、アトリオン音楽ホールが30年という歳月をかけて歩んできた歴史に想いを馳せる。そして中間部終わりで、冒頭ホルンのメロディが金管楽器群により再提示され大きな頂点を迎える。その直後、新たな「31年目の開演」を告げるという意味を込めて、アトリオン音楽ホールの開演ベル(天野正道氏作曲)が高らかに鳴り響き、楽曲と融合を果たす。後半部は前半部の再現が行われた後、熱狂的なコーダが続き一気に曲を閉じる。
なお、初演時はアトリオン音楽ホールの開演ベルがそのまま用いられた。アトリオン音楽ホール以外での演奏の場合でも同様にアトリオンの開演ベルを用いることが理想であるが、その場合、権利の関係上、開演ベルの権利帰属先であるアトリオン音楽ホールから音源使用許可を取る必要がある。再生にあたり、オーケストラの音量のバランスを考慮した上で会場備え付けのスピーカー等で再生して演奏すること。また、演奏するホールと相談のもと、スコアを読める人が舞台袖等で待機し、ホールの音響スタッフに開演ベル再生のキュー出しを行う必要がある。諸般の事情によりこれが叶わない場合はその限りではなく、カリヨンやチャイムにより代奏することも可能である。
(阿部 俊祐)