宅配スコア閲覧
バンドのレベルアップのために取り組め、やりごたえのある1曲。
アイーダなどでお馴染みヴェルディの知る人ぞ知る名オペラのプロローグと第一幕を中心に抜粋し、自由に再構成した編曲作品。冒頭いきなり低音パートらしからぬ細かいフレーズが現れたりと、全曲を通してアンサンブル力が求められる。
また、華やかなオペラの雰囲気だけでなく、ソロイスティックな部分も楽しめるなど、若い演奏家が古典に触れる機会として編曲された、教育的な意義の高い作品です。
オプションパートが多く設けられており、小編成でも演奏できるよう配慮されている点もおすすめ。
♪詳細情報♪
編曲:山里佐和子(Sawako Yamazato)
演奏時間:8分30秒(約)
グレード:4
主なソロパート: Fl. / Ob. (or S.Sax./A.Sax.) / B♭Cl. / Bass Cl. / S.Sax.
Trp最高音:1st:As / 2nd:Es / Cor.1:G / Cor.2:F
編成:吹奏楽
▼楽器編成▼
1st Flute
2nd Flute
Oboe (opt.)
Bassoon (opt.)
Clarinet in E♭ (opt.)
1st Clarinet in B♭ (div.)
2nd Clarinet in B♭ (div.)
3rd Clarinet in B♭ (div.)
Bass Clarinet
Soprano Saxophone
Alto Saxophone
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
2nd Trumpet
1st & 2nd(opt.) Cornets (or Trumpet)
1st , 2nd & 3rd Horns in F
4th Horn in F (opt.)
1st Trombone
2nd Trombone
3rd Trombone
Euphonium
Tuba (div.)
String Bass (opt.)
Harp or Piano (opt.)
Snare Drum
Crash Cymbals & Bass Drum
Bells
Marimba
♪楽曲解説♪
ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)のオペラ「シモン・ボッカネグラ」が題材の吹奏楽編曲作品です。
14世紀のジェノバが舞台のこのオペラは、1856-57年にかけて作曲、57年に初演されました。1881年には改訂版が発表されており、現在上演されるのは主に81年版です。長めのプロローグと三幕からなり、丹念に作り込まれた音楽が登場人物の心理を巧みに表現しています。
吹奏楽版は、81年版のスコアーよりプロローグと第1幕の楽曲を中心に抜粋し、順不同で構成。一つの吹奏楽曲として聴きごたえがあるよう、また演奏し甲斐があるよう心がけて編曲しました。壮大で華やかな場面はもちろんのこと、ソロイスティックな部分も取り入れていますので、さまざまな側面から楽しめるセレクションです。
埼玉県立川越南高等学校吹奏楽部(指揮・顧問、小関裕幸教諭)の委嘱により編曲、2014年6月の同吹奏楽部定期演奏会で初演。同年度の吹奏楽コンクール自由曲としても取り上げ、西関東大会B編成で銀賞の成績をおさめています。その翌年には、長野日本大学高等学校吹奏楽部(指揮・顧問、戸谷公晴教諭)が吹奏楽コンクールの自由曲として取り上げました。この機会に、練習番号[S]にあたる部分を新たに書き加えています。
<演奏上のアドバイス>
・打楽器セクションは最少3名から演奏可能です。この場合、[H]~[I]はMarimbaを、[V]以降はBellsを省略してください。
・“Bells”は、鐘を意味します。前述の2団体はいずれもChimesを使用し、音部記号をト音記号と見なして五線内のcの音で演奏しています。
・Marimbaは、1台の楽器を2名の奏が演奏する想定で書いています。また、最低音がfの楽器を想定しています。五線内cや a の楽器を使用する場合、以下に挙げる箇所は休んでください。それ以外はオクターブ上で演奏、あるいは2声の上の音のみ演奏してください。
/冒頭7小節間/[F]2小節目3拍目~3小節目1拍目/[H]4小節目~[I]3小節目1拍目/[R]6小節目2拍目~7小節目/[T]5小節目3拍目~2小節前
・HarpやPianoを使用しない場合は、[S]を省略してください。
全曲通すと8分30秒前後ですが、コンクール等で演奏する場合は、以下のカット案を参考にしてください。
・冒頭~[C]2小節前1拍目まで演奏し、テンポはそのままで[E]2小節目3拍目へ飛ぶ(少しrit.をかけるとよいでしょう)
・[J](アウフタクト注意)
・[M]4小節間
・[N]5小節目アウフタクト~[O]アウフタクト
(山里佐和子)