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パーカッションがティンパニを含めて5人で書かれていますが、ティンパニで1人、他をドラムセットで演奏すれば2人でOKです。シュトラウスの音楽は、ホテルのラウンジやレストランなどでよく演奏されますが、その際はドラムセット1人だったりすることが多々ありますし、アタッチメントをつけて通常のバスドラムとシンバルを1人で演奏することもできるので、工夫次第で人数を節約することはできます。 また、こうした曲は、歌い方、音楽の持っていき方など、音楽作りにとって、大事な要素がたくさん含まれているので、私は、コンクールのオフシーズンなどに特に積極的に取り上げてきました。具体的には、メンバーに「こうもり」の"アデーレのアリア"や「メリーウィドウ」の"ヴィリアの歌"、「微笑の国」の"君こそ我が心のすべて"などのアリアを聞かせ、原語の歌詞(あるいは訳詞)で歌手に合わせて歌ったり、それを楽器演奏に応用したりなど、楽しみながら学べるとても良い題材ですし、コンサートなどでは幅広い年齢層の聴衆に喜んでもらえるレパートリーですので一石二鳥だと思います。したがってこうした曲が小編成でも演奏できるようになったのは素晴らしいことだと思います。(都賀城太郎)
楽曲詳細情報
- 作曲
- ヨハン・シュトラウス II (Johann Strauss II)
- 編曲
- 鈴木英史(Eiji Suzuki)
- 演奏時間
- 8分30秒(約)
- グレード
- 4
- 主なソロパート
- Picc. / Fl. / Ob.(or B♭Cl., A.Sax.)
- Trp.最高音
- 1st / F 2nd / C
- 最少演奏人数
- 23名
- 編成
- 吹奏楽(小編成)
楽器編成
- Flute 1
- Flute 2 (doub. Piccolo)
- Oboe (opt.)
- Bassoon (opt.)
- B♭Clarinet 1(div.) & 2
- Bass Clarinet
- Alto Saxophone 1 & 2
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 (doub. Flugelhorn)
- Trumpet 2
- Horn 1 & 2
- Trombone 1 & 2
- Euphonium
- Tuba
- String Bass (opt.)
- Percussion ※5 players~
- Timpani
- Snare Drum
- Bass Drum
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Triangle
- Wind Chime
- Glockenspiel
- Vibraphone
- Tubular Bells
楽曲解説
玉川学園中学部吹奏楽部・土屋和彦氏の発案により2004年に編曲した大編成版を、2017年に小編成版に編み直したものです。
原曲(第1~3幕)から自由に選択された部分から成っており、 ハーモニーや対旋律の若干の変更・追加は極力少なく、原曲のイメージにそったアレンジになっています。 有名な「序曲」をそのまま使っている部分は1箇所もありません。
なぜ「雷鳴と電光」が入っているの、という質問をしばしば受けます。喜歌劇は演出によっての音楽のカットや追加が行われるという習わしがあり、幾つかの実例を基にそれに倣いました。
全体は、急(冒頭~)-緩([J]~)-急([M]~)の3つの部分から成っています。冒頭から[J]までは基本的に同じテンポです。結果としてさも段々ゆっくりになるように書かれていて、そうすると自然に[J]に移ることが出来ます(たとえば[E]のあとにrit.はありません)。勿論原曲に沿ったアゴーギグは有効ですが、構成感がなくならないように注意して下さい。打楽器は「雷鳴と電光」を模写した部分([O])以外、特に小編成だと和音やバンドの響きを越してしまう恐れがあるので、十分注意した音色・響きを作って下さい。
(鈴木英史)