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楽曲詳細情報
- 作曲
- リヒャルト・シュトラウス(Richard Strauss)
- 編曲
- 森田一浩(Kazuhiro Morita)
- 演奏時間
- 22分30秒 (約)
- グレード
- 5
- 調性
- 原調(冒頭E:)
- 主なソロパート
- Fl. / Ob. / B♭Cl. / Sop.Sax. / Trp. / Hrn.
- Trp.最高音
- 1st:High Des / 2nd:High B / 3rd:Ges
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo
- Flute 1 & 2
- Oboe 1 & 2
- Bassoon 1 & 2
- E♭Clarinet
- B♭Clarinet 1 & 2 (all 3div.)
- Alto Clarinet
- Bass Clarinet
- Contrabass Clarinet
- Soprano Saxophone
- Alto Saxophone 1 & 2
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 , 2 & 3
- Horn 1 , 2 , 3 , & 4
- Trombone 1 & 2
- Bass Trombone
- Euphonium (div.)
- Tuba (div.)
- Strig Bass
- Harp
- Celesta
- Timpani
- Percussion ※7 Players~
- Snare Drum
- Bass Drum
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Triangle
- Tambourine
- Rattle
- Glockenspiel
- Vibraphone
楽曲解説
全3幕のオペラ「ばらの騎士」は、上演時間約3時間20分。組曲はそこからほんの一部分が抜粋されたものですが、それでも演奏に約22分かかります。オーケストラならまだしも、吹奏 楽でこれを演奏するにはかなりの体力が必要です。“組曲”と題されてはいますが、全体は切れ目のないセレクション・スタイルとなっているため、ますます大変です。しかし、22分があっ と言う間に過ぎてしまうほど、実にすばらしい音楽に満ちあふれています。苦労してでもぜひ演奏してみたい…そう思わせる魅力を持っているところが、やはり名作の名作たる所以なのでし ょう。
オリジナルのオーケストラ・スコアにはなにも記されていませんが、この組曲版は1945年、当時ニューヨーク・フィルの指揮者だったロジンスキーが作曲者の許諾を得て編集したことが わかっています。シュトラウス自身は組曲版の制作にはかかわっていませんが、原曲のオーケストレーションはごく一部分(歌唱を抜いたための代替えパート補筆等)を除いて変更されること なく、切り取ってつなぎ合わせ、最後に27小節間の新しいコーダを追加するという構成になっています。
原曲に忠実であることが許諾の条件だったのか、あるいは作曲者に対する畏敬の念の表れだったのかはわかりませんが、余りに忠実すぎて、つなぎ部分の記譜や、標語の前後関係が意味 不明になってしまったところもあり、そうした箇所は吹奏楽版制作にあたって修正しました。この点に関しての詳細は、市販のオーケストラ・スコアとの比較で一目瞭然だと思いますので、 本稿での説明は省きます。
吹奏楽への編曲は初め、2007年に埼玉県立伊奈学園総合高等学校吹奏楽部のために行いました。コンクールの自由曲として、指導者である宇畑知樹先生が絶妙のカットを考えてくださり 、全体の約半分ほどを編曲しました。全曲は2010年になって、陸上自衛隊中央音楽隊第130回定期演奏会のプログラムとして完成し、同年7月に武田晃隊長の指揮で演奏されました。なお、 カット版編曲当初は前半部分のキイを半音下げていましたが、全曲演奏に際してすべて原調に統一したことを付記しておきます。
(森田一浩)