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楽曲詳細情報
- 作曲
- リヒャルト・シュトラウス(Richard Strauss)
- 編曲
- 森田一浩(Kazuhiro Morita)
- 演奏時間
- 9分00秒(約)
- グレード
- 5
- 主なソロパート
- Flute
- Trp.最高音
- 1st:high C / 2nd:Ges / 3rd:Cis
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo (doub. Flute 3)
- Flute 1 & 2
- Oboe 1
- Oboe 2 (doub. English Horn)
- Bassoon
- E♭Clarinet
- B♭Clatrinet 1 , 2 & 3 (all div.)
- Alto Clarinet
- Bass Clarinet
- Contrabass Clarinet
- Alto Saxophone 1
- (doub. Soprano Saxophone)
- Alto Saxophone 2
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 , 2 & 3
- Cornet 1 & 2
- Horn 1 , 2 , 3 & 4
- Trombone 1 & 2
- Bass Trombone
- Euphonium (div.)
- Tuba (div.)
- String Bass (div.)
- Harp
- Celesta
- Timpani
- Percussion ※6 players~
- Snare Drum
- Bass Drum
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Tam-Tam
- Triangle
- Tambourine
- Castanets
- Glockenspiel
- Xylophone
- Vibraphone
- Marimba
楽曲解説
「サロメ、7つのヴェールの踊りを踊る」…楽劇の原作であるO.ワイルドの戯曲には、こう1行のト書きが書かれているだけです。このシーンは、主人公のサロメが薄布を脱ぎ捨てながら踊るため、とかくエロティシズムのみが着目されがちですが、物語の最後で、洗礼者ヨカナーンの生首を抱いて恍惚とする倒錯的なサロメとは異なる、女性本来の魅力を見せるシーンだともいえます。流麗なメロディーと濃厚なハーモニーはリヒャルト・シュトラウスの音楽に共通した特質ですが、全篇にわたって打楽器を多用し、リズムを明確に打ち出していることもこの作品の重要な方向性と認識すべきでしょう。艶めかしさを表現する音楽的ルバートも、必ず踊りのリズムの上に乗って流れていることに着目してください。
「7つのヴェールの踊り」と題されていますが、全体が7つの部分から成っているわけではありません。激しい序奏の後のゆったりとした、しかし変化に富んだセクションが最も長く、後半は、印象的ではあるものの比較的短いいくつかの部分が続きます。各部分に現れる旋律には横のつながりもあり、演奏時間わずか9分半とは思えないほど、情報量の多い作品です。
吹奏楽のための編曲は、初めコンクール・カット版の形で石川県河北郡津幡町立津幡中学校吹奏楽部(指導・吉田淳一教諭)のために書きました。この初稿は、サイズのうえでは全体の3分の2に及びますが、実は残された3分の1が技術的に難しい(編曲も、演奏も)部分でもあるのです。全曲の編曲はCD(「ニュー・アレンジ・コレクション Vol.8」BOCD-7326)の録音に合わせて完成しました。
(森田一浩)