情感たっぷりの第1部、重厚で強烈な第2部、流麗かつ劇的な美しい音楽の第3部の3部構成で仕上げられている。
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楽曲詳細情報
- 作曲
- ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini)
- 編曲
- 宍倉 晃(Koh Shishikura)
- 演奏時間
- 7分30秒(約)
- グレード
- 5
- 主なソロパート
- Ob. / B♭Cl. / Piano
- Trp.最高音
- 1st:high C (high Es) / 2nd:F / 3rd:F
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo (doub. Flute 3)
- Flute 1 & 2(div.)
- Oboe
- Bassoon
- E♭Clarinet
- B♭Clarinet 1 (div.), 2 & 3
- Bass Clarinet
- Soprano Saxophone
- Alto Saxophone 1 &2
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 , 2 & 3
- Horn 1 , 2 , 3 & 4
- Trombone 1 , 2 & 3
- Euphonium (div.)
- Tuba
- String Bass
- Harp
- Piano
- Timpani
- Percussion ※5 players~
- Snare Drum
- Bass Drum
- Crush Cymbals
- Suspended Cymbal
- Ride Cymbal
- Antique Cymbals
- Tam-tam
- Triangle
- Tambourine
- Castanets
- Rachet
- Glockenspiel
- Xylophone
- Vibraphone
- Marimba
- Chimes
楽曲解説
歌劇「マノン・レスコー」は1892年に作曲されました。プッチーニの3作目にあたる歌劇で、のちに作曲される「ラ・ボエーム」「トスカ」「蝶々夫人」へと続く出世作と言われています。プッチーニ特有の流麗な旋律と、それを織り成す官能的な和声が見事に融合しており、プッチーニ自身も音楽的な面においての最高傑作と述べています。
物語の主人公は、修道院に入る事になっている美しい女性マノン・レスコーと騎士デ・グリュー。二人は互いに惹かれあう事で様々な障害にぶつかり、マノンは投獄される身になるまで追い詰められていきます。
この編曲版は3つの場面で構成されています。
第1部は「愛の旋律」を用いたピアノの短い序奏から始まり、第2幕から第3幕の間に流れる間奏曲へ進んでいきます。この間奏曲は“ル・アヴールへの旅”というタイトルが付けられており、マノンの刑務所入りの後悔を表したもので、オーケストラでは弦楽器を中心に情感たっぷりに演奏されます。
第2部は叩きつけるようなピアノの和音で始まり、その和音が様々な管楽器に受け継がれていきます。打楽器が多様化され、オーケストレーションはめまぐるしく展開していき、重厚で強烈なパッセージが連続して現れます。
第3部は第1幕のデ・グリューのアリアと第2幕のマノンとデ・グリューの愛の2重唱を合体させたもので、流麗かつ劇的なプッチーニの真骨頂とも言うべき美しい音楽となっています
冒頭のピアノで呈示した「愛の旋律」が全体の大きなテーマとなっています。そのテーマを美しく、感動的に響かせる魅力を存分に味わってください。
(宍倉 晃)