宅配スコア閲覧
小編成ながら風格あるクラシックの世界が楽しめる納得の編曲!
①カットしても転調のあう編曲で安心。
②小編成とはいえ演奏者が多いほど安心の重厚なサウンドが響きます。
③少人数で演奏する場合はパート間のバランスに注意して足りない音は補い合いましょう。
♪詳細情報♪
編曲:森田一浩(Kazuhiro Morita)
演奏時間:10分30秒(約)
グレード:4
調性:原調 (D:)/アレンジ (Es:)
楽曲構成:「序章」(Introduction)~
「元老院広場にて」(On the Senate Square)~
「輪舞」(Dancing in a Ring with Dancing)~
「踊りの情景」(Dancing Scene)~
「偉大な都市への賛歌」(Hymn to the Great City)
主なソロパート:特になし
Trp.最高音:1st:A / 2nd:G / 3rd:C
最少演奏人数:30名
編成:吹奏楽(小編成)
▼楽器編成▼
Flute 1 & 2
Oboe
Bassoon
E♭Clarinet
B♭Clarinet 1(div.) & 2
Bass Clarinet
Alto Saxophone 1 & 2
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Horn 1 & 2
Trombone 1 & 2
Euphonium
Tuba
String Bass
Harp
Snare Drum
Bass Drum
Crush Cymbals
Suspended Cymbal
Triangle
Tambourine
Glockenspiel
Vibraphone
Marimba
♪楽曲解説♪
「青銅の騎士」とは、ロシア連邦の都市サンクトペテルブルクの元老院広場に建つ、帝政ロシアの初代皇帝ピョートル1世の騎馬像の俗称。かつてロシア帝国の首都だったサンクトペテルブルクは、1703年にピョートル1世によって築かれた人工都市で、彼をたたえた騎馬像は1782年に建立されました。1833年になって詩人・作家プーシキンがピョートル1世を題材にした叙事詩「青銅の騎士」を発表して以来、騎馬像はこの名前で呼ばれ、親しまれるようになりました。プーシキンの詩は序章と2つの部分、計476行からなる長編で、厳しくも美しいロシアの自然と、それを克服しようとする英雄ピョートル1世、そこに暮らす人たちの愛を描いたもの。グリエール(1875~1956)が1949年に発表したバレエ「青銅の騎士」もタイトルのとおり、プーシキンの詩が元になっています。
4幕8場からなるバレエが上演される機会は決して多くありませんが、8つのシーンから13曲を抜粋して編まれた演奏会用組曲は、濃厚なロマンに満ちた佳品として広く知られています。この吹奏楽編曲は、演奏会用組曲からさらに「序章」「元老院広場にて」「輪舞」「踊りの情景」「偉大な都市への賛歌」の5曲を選び、再構成したものです。原曲のそれぞれはバレエ音楽ゆえの繰り返しも多いので、個性的なエッセンスを活かすために短縮しました。調性も原調であったり、なかったりとまちまちですが、これは、カットによって転調のつじつまが合わなくなることを避けたり、曲間の自然な流れを重視したためです。
「小編成」(定義は曖昧ですが…)のため編曲しましたが、パート数は少ないものの、少人数での演奏は決して容易ではありません。書かれたとおりに演奏すれば、それなりの効果は期待できると思われますが、サポートし合うパートが少ないので技術的、体力的な負担は増大します。演奏に当たっては、その辺りの状況を適切に判断したうえで取りかかっていただきたいと思います。
CD《小編成レパートリー・コレクション Vol.3》(指揮・熊崎博幸、演奏・海上自衛隊東京音楽隊)収録に際し、2010年1月に新たに書き下ろした編曲です。
(森田一浩)