M.de ファリャ (森田一浩)/Gr.4/8:30
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楽曲詳細情報
- 作曲
- マヌエル・デ・ファリャ(Manuel de Falla)
- 編曲
- 森田一浩(Kazuhiro Morita)
- 演奏時間
- 8分30秒 (約)
- グレード
- 4
- 主なソロパート
- 特になし
- Trp.最高音
- 1st:As / 2nd:Es / 3rd:Es
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo (doub. Flute 3)
- Flute 1 & 2
- Oboe 1 & 2
- Bassoon 1 & 2
- E♭Clarinet
- B♭Clarinet 1 , 2 & 3 (all div.)
- Alto Clarinet
- Bass Clarinet
- Contra-alto Clarinet
- Alto Saxophone 1
- (doub. Soprano Saxophone)
- Alto Saxophone 2
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 , 2 & 3
- Horn 1 , 2 , 3 & 4
- Trombone 1 , 2 & 3
- Euphonium (div.)
- Tuba (div.)
- String Bass
- Harp
- Timpani
- Percussion ※5 players~
- Bass Drum
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Triangle
- Castanets
- Glockenspiel
- Vibraphone
- Marimba
楽曲解説
1905年当初にサルスエラ(スペインの伝統的な歌芝居)としてつくられ、13年に2幕のオペラに改作された〈はかなき人生〉は演奏時間が1時間ほどの小粒な作品だが、そこには驚くほど豊かなスペイン情緒が盛り込まれている。グラナダを舞台に、ジプシー娘の愛と絶望を描いたストーリーそのものは多分に俗っぽいが、他種族との結婚を禁じたジプシーの掟など、作品が書かれた20世紀初頭のスペインの民族模様などが絡められ、当時としてはきわめて現実的な内容だったのであろうと思われる。
しかし作品の成功は、なんといってもファリャ(1876-1946)の音楽に拠るところが大きい。それまでのスペインのクラシック音楽は、かなり気楽な気持ちで民族音楽のイメージを伝える作品が多かったが、民族色を礎としながらも芸術性の高い音楽を紡ぎ出したファリャの作曲技術は特筆に値する。彼はこの作品でマドリッド王立芸術院主催作曲コンクールのグランプリを受賞し、一躍その名を世界に知られるようになった。
ファリャは歌劇の中に、アンダルシア地方の民族色が強い「スペイン舞曲」を2曲挿入している。特に有名な「第1舞曲」(第2幕第1場の祝宴の音楽)は、同じ第2幕の別な箇所と組み合わせ「間奏曲とスペイン舞曲」としてコンサートでもしばしば演奏される。このセレクションは、その「間奏曲」の部分を第1幕第2場の音楽に置き換えた形になっている。
第1幕第2場はもともと8分弱ほどの演奏時間で、独立した"場"というより、オーケストラと合唱による場面転換の音楽である(第1幕と第2幕ではストーリーの状況が大幅に変化している)。また、美しい旋律がまことに印象的な部分でもある。
(森田一浩)