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楽曲詳細情報
- 作曲
- フランチェスコ・チレア(Francesco Cilea)
- 編曲
- 宍倉 晃(Koh Shishikura)
- 演奏時間
- 9分00秒(約)
- グレード
- 5
- 主なソロパート
- Fl. / B♭Cl. / S.Sax./ A.Sax. / Trp.
- Trp.最高音
- 1st:high B♭/ 2nd:F / 3rd:F
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo
- 1st Flute (div.)
- 2nd Flute (div.)
- 1st & 2nd Oboes
- English Horn in F
- 1st & 2nd Bassoons
- Clarinet in E♭
- 1st Clarinet in B♭(div.)
- 2nd Clarinet in B♭(div.)
- 3rd Clarinet in B♭(div.)
- Bass Clarinet in B♭
- Soprano Saxophone
- 1st Alto Saxophone (div.)
- 2nd Alto Saxophone (div.)
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- 1st & 2nd Trumpets in B♭
- 3rd Trumpet in B♭
- 1st & 2nd Horns in F
- 3rd & 4th Horns in F
- 1st & 2nd Trombones
- 3rd Trombone
- Euphonium (div.)
- Tuba (div.)
- String Bass
- Harp
- Celesta
- Timpani
- 1st Percussion
- 2 Snare Drums / Bass Drum
- Wind Chime / Sleigh Bell
- Castanet
- 2 Thailand Manjira (Low & High)
- 2nd Percussion
- Triangle / Tambourine
- Bell Tree / Ratchet
- Tam-tam
- 3rd Percussion
- Glockenspiel
- Xylophone / Vibraphone
- Marimba / Chime
- 4th Percussion
- Crash Cymbals / Ride Cymbal
- Suspended Cymbal
楽曲解説
歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」は1902年に作曲されました。作曲者のフランチェスコ・チレア (1866-1950)は南イタリアのパルミ出身で、プッチーニやマスカーニより少し下の年代の作曲家です。チレアの音楽はイタリアのヴェリズモオペラの作風を残しつつ、優美な旋律と繊細かつ色彩感のある和声が特徴と言われています。中でもアドリアーナが第1幕で歌う「私は卑しい神のしもべです」は全曲を象徴するかのような美しい名歌となっています。実在した女優、アドリアーナ・ルクヴルールとその恋人マウリツィオ、そして恋敵のブイヨン公爵夫人をめぐる激しい恋物語を美しく、劇的な音楽で綴ったイタリアオペラの名作です。
この吹奏楽編曲版は大きく4つの場面に分けられています。
冒頭は第4幕の愛の2重唱のテーマで、もの哀しい旋律が主人公のアドリアーナの悲劇の人生を現しています。練習番号[1]より急展開し、ブイヨン公爵夫人の激しく強烈なテーマが現れます。その後、Allegro marzialeと記されたマウリツィオのアリア「ロシアのメンチコフが受けた命令は」となります。ここではパーカッションが巧みに使われ、緻密なオーケストレーションが音楽全体に緊張感を与えています。やがて練習番号[10]から幻想的な雰囲気となり、有名なアリア「私は卑しい神のしもべです」の旋律をA.Sax.が情感たっぷりに歌い上げます。Soloが様々な楽器に現れ、やがて第1幕のアドリアーナとマウリツィオの愛の2重唱のテーマに繋がり、チレアの音楽性が十分に発揮された見事な音楽が展開されていきます。そして遠くから教会の鐘が鳴り響き、練習番号[18]からはアドリアーナとブイヨン公爵夫人のテーマがぶつかり合い、劇的なフィナーレとなり幕を閉じます。
日本では上演される事の数少ない、チレアの才能溢れる名作をお楽しみ下さい。
■抜粋箇所:
・第4幕の愛の2重唱のテーマ
・マウリツィオのアリア「ロシアのメンチコフが受けた命令は」
・アドリアーナのアリア「私は卑しい神のしもべです」
・第1幕の愛の2重唱のテーマ
(宍倉 晃)