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20年の時を超えて完成した組曲版の全曲編曲

「中国の不思議な役人」組曲/B.バルトーク(森田一浩)【吹奏楽ライセンス楽譜】

在庫
在庫あり
商品コード
YDAB-A05
メーカー
ブレーンミュージック / Brain Music
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■ライセンス楽譜について■
弊社「ライセンス楽譜」は、該当作品の「年間演奏ライセンス」を購入いただくスタイルの楽譜です。


この「ライセンス楽譜」をご購入のお客様には《楽譜(スコア+パート譜セット)》と《演奏許諾書》をお送りいたします。《演奏許諾書》により定められた期間内(※1年間)は、自由に演奏していただけます。


「ライセンス楽譜」の楽譜は返却不要です。ただし、《演奏許諾書》記載の許諾期間が終了した後は、公の場での演奏はできませんのでご注意ください。許諾期間終了後に、再演をご希望の場合は、新たに「年間演奏ライセンス」をご購入ください。


(1)「年間演奏ライセンス」お申し込みについて
弊社ネットショップから、または、専用のFAX申込用紙でお申し込みください。

(2)「年間演奏ライセンス」料のお支払いについて
ネットショップからお申し込みの場合は、「コンビニ決済(前払い)」、「代金引換(配達時にお支払い)」、「クレジット決済」からお選びいただけます。
FAXでお申し込みの場合には、「代金引換(配達時にお支払い)」のみでのお支払いとなります。

(3)「年間演奏ライセンス」の有効期間について
出荷日より1年間です。(※《演奏許諾書》に明記されます。)

(4)《演奏許諾書》について
《演奏許諾書》は楽譜出荷時に1枚同封いたします。演奏ライセンスの契約内容を記載した重要書類です。再発行は致しませんので、紛失しないようご注意ください。コンクール等へご出場の際は、この《演奏許諾書》をコピーしてご提出ください。

(5)演奏や録音等に関する著作物使用料について
日本音楽著作権協会(JASRAC)等の著作権管理団体が徴収いたします。演奏や録音等の際には楽曲名・作曲者名(編曲作品の場合は編曲者名を含む)・出版社名を日本音楽著作権協会等にお届けいただき、所定の著作物使用料をお支払いください。コンサート等のプログラム・パンフレットには、必ず楽曲名・作曲者名(編曲作品の場合は、必ず編曲者名を含む)の記載をお願いいたします。

(6)無断複製の禁止
楽譜の無断複製(コピー等、方法の如何を問わず)は、著作権法で禁じられております。ただし、演奏者数の都合により、パート譜の補充が必要な場合に限り、必要部数のコピーを認めます。また、コンテスト等の審査用にスコアをコピーして提出することは認めます。

(7)第三者の使用禁止
《演奏許諾書》に記載された演奏団体以外の第三者が、該当楽譜を演奏することはできません。万一、他の団体によって演奏された場合は、全ての楽譜を没収させていただき、ライセンスご契約者様(団体)及び、不正に楽譜を使用された団体に対し損害賠償を請求いたします。
(*)料金・サービス内容は諸事情により予告なく変更になる場合があります。 あらかじめご了承ください。


この楽譜は返却不要です


■許諾期間終了後に再演ご希望の場合■

① 楽譜をお持ちの場合は、再演用ライセンスがご利用いただけます。


再演用|年間ライセンス料 
吹奏楽作品(商品コードYD〇〇) 一律 16,500円(税込)
アンサンブル作品(商品コードYDQ〇〇) 一律 11,000円(税込)
ブラスバンド作品(商品コードYE〇〇) 一律 11,000円(税込)


再演用ライセンスは初回購入の演奏者(団体)にしか付与できません。

お申し込みの際には初回購入時のライセンスコード(演奏許諾書・スコア表紙に記載されています)が必要です。

ご利用方法、お申込みは下記ブレーン・オンラインショップへ


②楽譜をお持ちでない場合(紛失含む)は、新規で「年間ライセンス」(楽譜セットつき)が必要です。

¥60,500(税込)
税抜 ¥55,000
数量
-+

宅配スコア閲覧

宅配スコア閲覧:「中国の不思議な役人」組曲

¥1,100(税込)
税抜 ¥1,000

吹奏楽完全版の登場です!

①最新の補完スコアに基づいた完璧なアレンジの出版です!

②吹奏楽器の運動性、表現力を知り尽くした作者の渾身のアレンジに挑戦!

楽曲詳細情報

作曲
ベラ・バルトーク(Bela Bartok)
編曲
森田一浩(Kazuhiro Morita)
演奏時間
19分00秒(約)
グレード
5
調性
原調
主なソロパート
Ob. / Bsn. / B♭Cl. / Bass Cl. / Tuba
Trp.最高音
1st:high H / 2nd:high H / 3rd:A
編成
吹奏楽

楽器編成

    • Piccolo (doub. 3rd Flute)
    • 1st & 2nd Flutes
    • 1st Oboe
    • 2nd Oboe
    • (doub. English Horn in F)
    • 1st Bassoon
    • 2nd Bassoon
    • (doub. Contrabassoon)
    • Clarinet in E♭
    • 1st Clarinet in B♭ (div. a3)
    • 2nd Clarinet in B♭ (div.)
    • 3rd Clarinet in B♭ (div.)
    • Alto Clarinet in E♭
    • Bass Clarinet in B♭
    • Contrabass Clarinet in B♭
    • Soprano Saxophone in B♭
    • 1st Alto Saxophone in E♭
    • 2nd Alto Saxophone in E♭
    • Tenor Saxophone in B♭
    • Baritone Saxophone in E♭
    • 1st Trumpet in B♭ (div.)
    • 2nd Trumpet in B♭
    • 3rd Trumpet in B♭
    • 1st & 2nd Horns in F
    • 3rd & 4th Horns in F
    • 1st Trombone
    • 2nd Trombone
    • Bass Trombone
    • Euphonium (div.)
    • Tuba (div.)
    • String Bass
    • Celesta
    • Piano
    • Harp
    • Timpani
    • Percussion ※6 players~
      Snare Drum
      Tenor Drum
      Bass Drum
      Crash Cymbals
      Suspended Cymbal
      Tam-tam
      Triangle
    • Glockenspiel
    • Xylophone
    • Vibraphone
    • Marimba

楽曲解説

 ハンガリーの劇作家レンジェル(1880-1974)の戯曲『中国の不思議な役人-グロテスクなパントマイム-』の付随音楽として1924年に作曲されたこの作品は、あまりに生々しい台本の影響もあって、ケルンでの初演とプラハ再演(いずれも上演予定期間を満たすことなく中止)ののち、永いあいだ原作どおりに上演されることがなかった。特に生地ブダペストでの舞台公演が実現しなかったことに憂慮したバルトークは、演奏会用版の制作を契約出版社に提案し、その結果生まれたのが「組曲版」である。組曲とはいっても、バレエ音楽などから独立曲を抜き出して編んだ慣例的な組曲とは異なり、全体の3分の2をそのまま演奏し(数カ所の短いカットあり)、新しいコーダを加えた「抜粋」のスタイルである。後半をそっくり割愛しているため、ストーリーの上では結末に達していないが、いろいろ物議をかもした台本から離れた聴きかたをあえて作曲者が望んだ、という解釈もできるのではないだろうか。

 この吹奏楽編曲は初め、埼玉県立伊奈学園高等学校吹奏楽部のコンクール自由曲として1997年に着手した。当初は、吹奏楽でも効果が期待できる「導入部」「少女の踊り」「終結部」を抜き出して編曲した。そののち2007年に大阪市音楽団(現オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ)から残りの部分も編曲してみないか、という申し出を受け「第1~第3の誘惑」を書き足した。ほんとうは未編曲の“残り全部”を書くつもりだったのだが、編曲不可能と判断せざるを得ない部分に直面し、「少女の踊り」の半ば29小節間を割愛して編曲した。さらに10年が経過し、CD〈ニュー・アレンジ・コレクション〉第14集に収録する案が浮上したのを機に、欠けていた29小節を埋め、既存部分にもかなり細かい補筆訂正をほどこし、組曲版の全曲編曲を完了した。

 永いあいだ編曲楽譜を手許から放さなかったのは、ゆくゆくはバルトーク自身が構成した完全なサイズで世に出したいと考えていたことが最も大きい理由である。加えて原曲の存在感があまりに大きく、編曲済みの部分を眺めるたびに、こんな書きかたが果たして適切なのだろうかと自問をくり返したことも筆を遅らせる要因となった。バルトークはピアノの名手でもあったため、この楽曲におけるピアノは大変に重要な役目を持ち、“オケ中ピアノ”としては破格の技術が要求されている。一時期、こうした特殊な作品の吹奏楽編曲にどれほどの意義があるのかということまで考えたが、全曲をとおしての演奏を聴き、斬新で刺激的な音楽が滞りなく再現されていることを確かめたところで、ようやく気持に区切りをつけることができた。

 なお、編曲に着手した当初はユニヴァーサル出版社刊の1955年版スタディスコアを原譜として使用していたが、のちに作曲者の次男ペーテル(1924-)が監修した改訂版スコアが2000年に出版された。さらに2010年には日本の研究者、村上泰裕氏がペーテルの協力を得て校訂した組曲版のスコアが全音楽譜出版社から上梓された。一番新しいこの楽譜は、自筆譜なども精査したうえで考えられる限りのプリントミス等を正した、世界で最も信頼性の高いスタディスコアであろうと考える。編曲を書き足すごとに原譜の改訂箇所は反映させてきたが、最終稿としてはこの全音版にすべてを委ね、表記なども追従したことをつけ加えておきたい。

 20年前の初稿時から「いつまでも待つから、完成したら出版しましょう」と脱稿を気長に待ち続け、最後に背中を押してくださったブレーン株式会社の荒野聡氏には感謝の言葉もない。この場を借りて心よりお礼申しあげる。

(森田一浩)

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