作曲：フランシス・プーランク(Francis Poulenc)
演奏時間：15:00（約）
グレード：上級
編成：オーボエ＆ピアノ
編集・校訂：ミラン・サカニア（Millan Sachania）

Oboe, Piano

これはフランシス・プーランクの1962年の作品《オーボエとピアノのためのソナタ》の最新版で、ミラン・サカニアによって校訂された改訂版です。スコア（総譜）とオーボエのパート譜がセットになっており、さらに特典としてダウンロードカードが付属し、デモ演奏や伴奏音源にオンラインでアクセスできます。
このソナタは、プーランクの木管楽器ソナタ三部作の最後の作品で、1962年に完成しましたが、少なくとも5年間構想されていたといわれています。
残念ながらプーランクは楽譜の清書を終える前に急逝し、そのため初版（死後出版）は記譜のあいまいな部分が多く、不完全な形で発表されました。
これまでにいくつか改訂版が出ていますが、今回のサカニアによる版は、演奏しやすく読みやすい、正確かつ信頼できる楽譜として、作曲者の意図を最も忠実に再現することを目指しています。
今回の改訂では、ピアノの和音、タイの修正、小節内のさまざまな訂正、第3楽章のクレッシェンドの修正など、細部にわたって見直されています。
また、特典のダウンロードカードには、著名なオーボエ奏者クリストファー・カウイとピアニストのヒュー・ワトキンスによるプロ録音のデモ音源と、ピアノ伴奏のみの音源が含まれており、オーボエ奏者が自宅で実践練習できる貴重な教材となっています。
このソナタはセルゲイ・プロコフィエフに献呈され、特に終楽章《嘆き（Deploration）》は、追悼曲とも評される深い哀愁をたたえた名曲です。
今回の改訂版は、プーランクの真意に近い形でその魅力を味わえる非常に貴重なエディションといえるでしょう。