ハマースミス　吹奏楽のための前奏曲とスケルツォOp.52／グスターヴ・ホルスト【吹奏楽輸入楽譜】

作曲：グスターヴ・ホルスト(Gustav Holst)
演奏時間：14:00（約）
編成：吹奏楽
楽曲構成：全2曲
Prelude
Scherzo

Flutes & Piccolo
Oboe 1
Oboe 2
Bassoon 1
Bassoon 2
Eb Clarinet 1
Eb Clarinet 2
Solo Bb Clarinet
Bb Clarinet 1
Bb Clarinet 2
Bb Clarinet 3
Eb Alto Saxophone
Bb Tenor Saxophone

Solo & Bb Cornet 1
Bb Cornet 2
Bb Trumpet 1
Bb Trumpet 2
F Horn 1/2
F Horn 3/4
Trombone 1
Trombone 2
Trombone 3
Baritone B.C.
Baritone T.C.
Basses

Timpani
[Percussion]

ホルストが吹奏楽のために作曲した最後の2作品、変ヘ長調の「第二組曲」と傑作「ハマースミス」の間には、実に19年もの歳月が流れました。
「ハマースミス」は、イギリス放送協会（BBC）の軍楽隊のために依頼され、プロの演奏者のために初めて書かれた作品です。
それ以前の組曲はアマチュア楽団向けに作曲されていました。当初、ホルストはアメリカ吹奏楽指導者協会の年次大会で初演を指揮する予定でしたが、病気のため出演を見送りました。初演は1932年4月17日、ワシントンD.C.のコンスティテューション・ホールで、テイラー・ブランソン指揮のアメリカ海兵隊楽団により行われました。
「ハマースミス」（後にホルストはこれをオーケストラ用に再編曲）は長らく出版されず、22年後にようやく二度目の演奏が実現しました。
その演奏は、1954年4月14日にペンシルベニア州ピッツバーグのカーネギー工科大学（現カーネギーメロン大学）のキルティ・バンドにより行われ、ロバート・カントリックが指揮しました。
楽譜には「水のジプシーの作者へ」と献辞が記されており、これは作家アラン・P・ハーバートを指しています。1930年の小説「水のジプシー」は、ハマースミス出身の労働階級の女性が、文字も読めない船員と芸術家という二人の異なる男性と関わる物語で、ホルストはこの対照的なテーマに惹かれました。
「ハマースミス」はプレリュードとスケルツォから構成されており、ロンドンのハマースミス区でのホルストの長年の経験が反映されています。
プレリュードでは、無関心に流れる「気にも留められない」テムズ川をゆったりとしたテンポで表現し、調性はホE長調とヘ短調という対照的なキーを用いています。
スケルツォでは、賑やかな庶民の市場と笑い声の溢れる人々が表され、活気に満ちた曲調が特徴です。最後にはプレリュードのメロディーが戻り、ゆっくりと海へ流れる大河が再び姿を現します。