難易度は低いながら様々なスタイルで構成された音楽を楽しめる!
楽譜自体が演奏しやすく書かれているので経験者の少ないバンドにとってはうってつけの曲です。さらにまったく異なったスタイルの4曲から構成されているので、メンバーも音楽の・・・
楽曲詳細情報
- 作曲
- 和田直也(Naoya Wada)
- 演奏時間
- 6:00(約)
- グレード
- 2.5
- 編成
- フレキシブルアンサンブル
- Part 1
- Flute
- Oboe
- Clarinet in B♭
- Alto Saxophone in E♭
- Soprano Saxophone in B♭
- Trumpet (Cornet) in B♭
- Violin
- Part 2
- Clarinet in B♭
- Alto Saxophone in E♭
- Trumpet (Cornet) in B♭
- Violin
- Part 3
- Clarinet in B♭
- Alto Clarinet in E♭
- Alto Saxophone in E♭
- Tenor Saxophone in B♭
- Horn in F
- (Violin)
- Viola
- Part 4
- Bassoon
- Bass Clarinet in B♭
- Tenor Saxophone in B♭
- Horn in F
- Trombone
- Euphonium
- Baritone
- Violoncello
- Part 5
- Bassoon
- Bass Clarinet in B♭
- Baritone Saxophone in E♭
- Trombone
- Euphonium
- Baritone
- Tuba
- String Bass
- Violoncello
- Percussion
- Glockenspiel
- Xylophone
- Timpani
- Bass Drum
- Snare Drum
- Temple Block
- Cabasa
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Tambourine
- Triangle
- Wind Chime
- Rain stick
楽器編成
楽曲解説
2023年2月、ニュージーランドの海岸で巨大なペンギンの化石が見つかったというニュースを見ました。これはいつか曲の題材に使いたいと考えていたところ、ブレーンから新作の打診をいただきました。かつて地球上に繁栄していたものの現在は絶滅してしまった海の動物が、もし水族館にいたら。そんな設定で組曲を書くことにしました。作曲にあたり、ChatGPTでほかの楽章にはどんな動物が相応しいか相談を投げかけたところ、いくつかの候補が出され、最終的に4つの楽章で構成することにしました。
I. アンモナイト : 美しき螺旋を創造する
アンモナイトは、存在していた当時、海洋で最も?栄した生物でした。また海洋生態系に重要な役割を果たし、多くの生物の進化に貢献したとされています。非常に効率よく繁殖できる構造を持っていたと考えられ、その生息地が広い範囲に分布していたため、アンモナイトの化石は示準化石として海洋の歴史を研究する科学者にとって今でも重要な情報源であり続けています。
II. スコーメナキア : 暗闇を優雅に追躡(ついじょう)する
生きた化石とも呼ばれるシーラカンスなどに代表される肉(にく)鰭類(きるい)に属している魚で、現在は世界中に6種しか存在していない、肺を持った肺魚でした。カナダ・ミグアシャ国立公園内のデボン紀の地層から発見された種で、優雅で大きな背びれが特徴の魚です。その大きな背びれが身体の安定と方向転換に役立ったと推測され、ゆっくりと水底表面を泳ぎ、獲物を探していたとされています。
III. クミマヌ : 巨大ペンギンは地上を闊歩する
ニュージーランド南島オタゴのハンプデンビーチで発見された、巨大ペンギンの化石。翼と脚の骨から見積もると、体重は100kg程度、体長は1.7mあったとされています。これまでに発見されているペンギンの化石の中では最古級で、ペンギンが飛べない海鳥になってほどなく巨大化していたことがわかります。その大きな体は、より深く長時間潜水し、魚などの獲物を捕らえるのに有利だったとされます。絶滅はクジラやアザラシなどの哺乳類が台頭したのが原因ではないかと考えられています。
IV. ドルドン : 昂然と大海を邁進する
約4,100万年から3,390万年前の始新世に生息していた、始生動物のクジラ目です。 体長は通常約4~5メートル、イルカに似た筋肉質な流線型の身体と鋭い歯を持ち、魚などの小さな獲物を捕まえていました。陸上には適さないものの4本の手足を持っており、泳ぎの安定性を高めるために使用されていたのではないかと考えられています。比較的泳ぎが速く、最大時速25マイル(時速40キロ)程度の速度で泳ぐことができたと推定されています。
●演奏にあたって
管楽器のみの5重奏から、打楽器を加えて各パートを複数人で演奏する吹奏楽編成まで演奏が可能です。打楽器は省略しても演奏可能ですが、スコア通りの演奏には6名の打楽器奏者が必要です。6名以下で演奏する場合は任意の楽器を選択していただき、最後にマレット、ティンパニと足していくと効果的です。
(和田直也)