
タイトルは「半音階的練習曲」を意味し、短2度のぶつかりが多用された第一楽章・半音階が幻想的な雰囲気を感じさせる第二楽章・調性を感じさせずユニゾンとエコー的音響の対比が美しい第三楽章から構成された作品!

演奏:厚木シビックウインドシンフォニー クラリネット四重奏
楽曲詳細情報
- 作曲
- 松下倫士(Tomohito Matsushita)
- 演奏時間
- 4:40
- グレード
- 4.5
- 編成
- クラリネット4重奏
楽器編成
- 1st Clarinet in B♭
- 2nd Clarinet in B♭
- 3rd Clarinet in B♭
- 4th Clarinet in B♭
楽曲解説
この作品は厚木シビックウインドシンフォニーの委嘱で作曲し、2024年度に行われたアンサンブルコンテストにおいて初演されました。同団体には、これまでに「悲しきナイチンゲール」「カタルーニャ讃歌」を委嘱・初演していただいており、今回が3作目になります。
「クロマティック・エチュード」は訳すと<半音階的練習曲>ですが、曲全体に半音階を多く使用しながら作曲しました。3つの楽章で構成されており、第一楽章は半音でぶつかりながら、急速に動き回るパッセージが特徴で、時々シンコペーションのリズムが登場し、力強さを表現しています。第二楽章は幻想的な雰囲気があり、1stのソロ的なパッセージもありながら、全体としては柔らかく美しいハーモニーを創り出しています。第三楽章はユニゾンの主題で始まります。調性感をあえて出さないように、音の動きを工夫しました。そして最後は第一楽章のパッセージが再び登場し、半音でぶつかりながら激しく終わります。
演奏する際は、一人一人の技術はもちろん必要不可欠ですが、機械的になりすぎず、音楽的な表現ができるよう心掛けていただけたら嬉しいです。
(松下倫士)
初演:
厚木シビックウインドシンフォニー(1st木下佳央里、2nd宮坂歩、3rd霜島美穂、4th神馬茉莉菜)
第48回神奈川県アンサンブルコンテスト一般・職場の部 金賞・代表
第30回東関東アンサンブルコンテスト 金賞