金管4重奏＋打楽器（opt.）：金管四重奏のための「希望、夢、未来」／三澤 慶【アンサンブル販売楽譜】

楽器を始めて間もない若い演奏家から大人の愛好家まで、幅広くアンサンブルを楽しめる作品です。仲間同士でリズムやフレーズなどについて思いを巡らせ、話し合いながらアンサンブルを作り上げるプロセスを楽しんでいただければ、と思います。特性の違う3つの楽章からなり、それぞれ「ト短調-変ロ長調」、「変ホ長調」、「ヘ長調」と、吹奏楽において高い頻度で用いられる調性で書かれているため、演奏される方にとって、その後の音楽活動への良い効果が期待できるでしょう。形式は、ルネサンス期の作曲家、ファーナビーの舞曲をエルガー・ハワースが金管五重奏に編曲した有名な作品「空想・おもちゃ・夢」に準じた部分もあり、金管4重奏（金管・打楽器5重奏）としてアンサンブルの基本を大事にしながら、調和の取れた質の高い演奏を目指すことができます。この文章を書いている2021年時点では、世界中が今までに経験したことのないような出来事に翻弄されており、日本国内でも様々な社会活動が制限される中、特に中高生など若い世代をはじめとした音楽愛好家の皆さんが「未来に夢や希望を感じことができるように」との願いを込めて、それぞれの楽章のタイトルとしました。

I.希望
ルネサンス期のスペイン舞曲
風のこの楽章は、その独特なリズムを感じ取り足並みを揃えることで音楽に生き生きとした躍動を演出できます。

II.夢
フレーズやハーモニーのゆったりとした、しかし淀みのない流れを感じ取って、美しい柔らかな音色でアンサンブルを作り上げてください。

III.未来
安定感のあるテンポや拍節間を感じながら、落ち着いた中にも明るい未来を暗示するような行進曲に仕上げると良いでしょう。

(三澤 慶)