♪詳細情報♪
編曲:黒川圭一(Keiichi Kurokawa)
演奏時間:7分00秒 (約)
グレード:5
B.Cl.最低音:Low Des (実音)
編成:クラリネット4重奏
販売形態:販売譜(スコア+パート譜)
2nd Clarinet in B♭
3rd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
♪楽曲解説♪
“完璧な音楽家”とも称され“アメリカ音楽”を作り上げたとされるジョージ・ガーシュイン(1898‐1937)の楽曲によるクラリネット4重奏のメドレーです。曲は以下の7曲から構成されています。
■「ラプソディ・イン・ブルー」
冒頭部分のグリッサンドは、良く知られているようにポルタメントを活用してみましょう。メドレー全体の序奏にあたりますので、伴奏の音形も、躍動感のある物語の幕が開けるような表現が臨まれます。
■「スワニー」
シンプルな楽想ですが、様々なリズムが絡み合っています。正確にテンポをキープしつつも、遊び心を持って演奏すると魅力的な演奏になるでしょう。声部ごとの関係をお互い理解するようにしてください。
■「ストライク・アップ・ザ・バンド」
マーチのスタイルによるアレンジです。バス・クラリネットの刻みと裏打ちとがビートの中心になります。この曲のなかでの強弱の構成も考えましょう。
■「誰かが私を見つめている」
一転して、ゆるやかなテンポのバラードです。[H]は、テンポ・ルバート気味に演奏してみても良いでしょう。[K]直前のリタルダンドで一度音楽が落ち着きますが[K]からは対照的に華やかな雰囲気が欲しいところです。
■「魅惑のリズム」
この曲は、ハネずにイーブンで演奏します。バス・クラリネットのメロディはアグレッシブに演奏しましょう。[M]からのスラーは、レガートの柔らかい雰囲気が出ると、その前後との対比が出るでしょう。
■「ス・ワンダフル」
基本的には前曲とテンポ感を維持しますが、ここからスウィングになります。とはいえ、テンポの速いスウィングですので、2つの8分音符を「2:1」に分割すると考えると、却ってノリが重くなってしまうので気をつけてください。「Even」と指示があると箇所では、ハネずに均等に演奏します。
■ 「アイ・ガット・リズム」
前曲と同様、スウィングですが[S]2小節前から4beatになる分、より前向きに演奏しても効果的でしょう。[V]以降「ラプソディ・イン・ブルー」のフレーズの断片が徐々に近づいてきて、やがて全体を支配しエンディングを迎えます。
この編曲は、六角橋吹奏楽団クラリネット4重奏の委嘱により2012年に編曲したもので、同年7月14日に相模湖交流センター多目的ホールにおいて行われた『オーディオ・ベーシック』誌vol.64付録CDの収録において、同アンサンブル(1st Cl. 亀田 卓、2nd Cl. 高野信二、3rd Cl. 永山悦子、B.Cl. 松田悠子)によって初演されました。
(黒川圭一)