金管8重奏：巽為風（そんいふう）／天野正道【アンサンブル楽譜】

作曲者：天野正道（Masamicz Amano）
演奏時間：10分00秒 （約）
グレード：5
編成：金管8重奏
Trp.最高音：1st：↑As / Picc.Trp.：↑↑F、2nd：↑B、3rd：↑G
販売形態：販売譜（スコア+パート譜）

1st Trumpet in B♭(doub. Piccolo Trumpet in B♭)
2nd Trumpet in B♭
3rd Trumpet in B♭(doub. Flugelhorn in B♭)
Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
Bass Trombone
Tuba

この作品はアンサンブル・ファンファールの委嘱により作曲されました。曲名の「巽為風」とは易経六十四卦中、五十七番目の卦です。この曲のスケッチを半分ぐらい作った時に、卦を立てた際にでたのがこの巽為風でした。易経、周易について詳しく述べる紙幅が無いので、この卦について簡単に解説します。

巽。小亨。利有攸往。利見大人。（そんは、すこしくとおる。いくところあるによろし。たいじんをみるによろし）口語訳すると「巽の時は、小さな事柄は通じる。物事を進めても良い。しっかりとした有識者に従うと良い。」風の如く、柔軟な身の振りや適応力が必要な時だが、優柔不断になってもいけない。しっかりとした有識者の意見を聞くこと。象意としては、「風の様に、進入、優柔不断、旅行、縁談、交際」などがあります。

しかしながら、この作品は具体的にこの卦を描写した音楽ではありません。全体の根底にこのような象意が流れている、という感じに捉えて下さい。前半部分には通常の記譜法とは違う書き方がなされています。８小節目の「tu tu tu tu」は、だんだん速くしていきますが、「tu」の数は６回以上あって構いません。練習番号Ｃ及びＤの長さは自由です。

(天野正道)