♪詳細情報♪
Ⅰ.朝凪のプロローグ
Ⅱ.ウエディング・バラード
Ⅲ.夕凪のスケルツォ
2nd Euphonium
1st Tuba
2nd Tuba
3rd Tuba
♪楽曲解説♪
この曲は、栃木のEuphonium-Tuba Ensemble「Bass Blaeser(バス・ブレザー)」の委嘱で2004年に作曲されました。
3つの小品からなる組曲で、それぞれのタイトルは[1.朝凪のプロローグ][2.ウエディング・バラード][3.夕凪のスケルツォ]となっています。ちょうどメンバーの方が結婚をするということで、作曲者と委嘱のメンバーからのプレゼントという意味も込めまして、2楽章は情感たっぷりの小洒落たバラード風になっています。
オリジナルは、ユーフォニアム2本とテューバ3本という珍しい編成ですが、ユーフォニアム3本とテューバ2本の形でも演奏できるでしょう。多くの方に演奏してもらえるように、親しみやすいハーモニーやリズムを中心に、音域もできるだけ平易に努めて作曲しました。
[演奏のポイント]
1.朝凪のプロローグ
冒頭8小節のテーマに続いて、ゆったりしたテンポに移行します。絡み合うように動くテューバの伴奏は、流れる表現の中にも、音の変わりをはっきり出すとよいでしょう。ラスト7小節前は最低音域のテューバに旋律が出てきます。ここも埋もれないようにバランスに留意してください。
2.ウエディング・バラード
洒落たハーモニーが全体を支配しています。臨時記号を正確にとって、気持ちよいハーモニーを目指してください。Aの3小節目のテューバ1にあらわれる「付点8分+32分×2」の音型は、この後各パートで模倣されます。全員のニュアンスを揃えると、統一感が出るでしょう。メロディーは情感たっぷりにセンスよく歌い上げてください。
3.夕凪のスケルツォ
全体に軽快に軽めに表現するとよいでしょう。とくにテューバの後打ちは遅くなりがちですので、意識してキープしてください。Cからの流れるようなメロディーは、気持ちよく達者に表現すると、伴奏との対比がうまくつきます。Eの8小節目のユーフォニアムは、わざと音をぶつけて、冗談ぽい雰囲気を狙っています。ストレートに表現すると間違ったように聞こえますので、音色感とともにscherzo.を誇張するなど工夫してみてください。(侘美秀俊)