作曲

フランコ・チェザリーニ(Franco Cesarini)

演奏時間

12:30（約）

グレード

4

編成

吹奏楽

Piccolo
Flute 1
Flute 2
Oboe 1
Oboe 2
Bassoon 1
Bassoon 2
Eb Clarinet
Bb Clarinet 1
Bb Clarinet 2
Bb Clarinet 3
Eb Alto Clarinet
Bb Bass Clarinet
Bb Contrabass Clarinet
Eb Alto Saxophone 1
Eb Alto Saxophone 2
Bb Tenor Saxophone
Eb Baritone Saxophone

Bb Trumpet 1
Bb Trumpet 2
Bb Trumpet 3
Bb Cornet 1
Bb Cornet 2
F Horn 1
F Horn 2
F Horn 3
F Horn 4
Trombone 1
Trombone 2
Trombone 3
Euphonium/Baritone B.C.
Euphonium T.C.
Tuba
Strig Bass

Timpani
[Mallet Percussion 1]
[Mallet Percussion 2]
[Percussion 1]
[Percussion 2]

フランコ・チェザリーニ作曲の《The Light of Resistance（抵抗の光）》は、イタリア・ピエモンテ州のヴィッラドッソラ・フィルハーモニカ協会の創立125周年を記念して委嘱された作品です。
この曲は、第二次世界大戦中の1943年11月にヴィッラドッソラの町で起こった反乱「ヴィッラドッソラ蜂起」に着想を得ています。この蜂起では、地元の労働者たちの支援を受けたパルチザン（レジスタンス戦士）が、一時的に町をナチス・ファシスト勢力から解放することに成功しました。
これはイタリアでのドイツ占領に対する初期の武装抵抗のひとつでしたが、最終的にはナチス・ファシスト軍によって厳しく鎮圧されました。それでも、この反乱は「勇気」と「決意」の象徴として語り継がれています。
曲の冒頭は、静かで緊張感をはらんだ雰囲気から始まり、徐々に緊迫感が高まり、やがて激しい動きへと突入します。これは抵抗の戦いを象徴しており、対立する2つの音楽的テーマがぶつかり合うことで、敵対する力の衝突が表現されています。
中央部では、静かで繊細な「祈り」の旋律が現れ、それが次第に力強い行進曲へと発展し、蜂起の一時的な勝利を祝います。しかしこの勝利は長く続かず、突如として不協和音が場面を壊し、蜂起が弾圧される様子が音楽で描かれます。
終盤では、再び英雄的なテーマが現れ、犠牲と希望の象徴として立ち上がります。最後は静けさに包まれ、失われた命を悼みつつ、未来の平和と自由への希望を静かに語りかけて幕を閉じます。
この作品は、歴史に刻まれた勇敢な行動とその意味を、音楽を通して深く語りかける感動的な交響詩です。