楽曲詳細情報
- 作曲
- ギルス・シルベストリニ(Gilles Silvestrini)
- 演奏時間
- 16:45(約)
- グレード
- 上級
- 楽譜の種類
- オーボエ教本
- 収録曲
- 楽曲構成:全6曲
I. Hurlevent(嵐が丘)3:00
II. Donc ce sera par un clair jour d'ete(きっと、それは晴れた夏の日に) 2:50
III.Tragi-comedie(悲喜劇)2:45
IV. Nocturne(夜想曲)2:30
V. La plage de Granville(グランヴィルの浜辺) 2:00
VI. Postlude(後奏曲) 3:40
楽器編成
Oboe
楽曲解説
このエチュードを書いたとき、私は過去の様式をまねようとしたわけではありません。むしろ自然に、ロマンティックな音楽の言語が自分の中から湧き上がってきたのです。そして同時に、それまで深く眠っていた感情を発見することにもなりました。
この6つのエチュードは1つのサイクル(連作)を成しており、ホ短調(e minor)を中心としています。そして、共通するフレーズを通じて、互いに深く結びついています。
I. Hurlevent(嵐が丘):この曲は明らかに、エミリー・ブロンテの小説『嵐が丘(Wuthering Heights)』へのオマージュです。魂の苦悩が、荒れ狂う自然の怒りと呼応するように描かれています。(演奏時間:約3分)
II. Donc ce sera par un clair jour d’ete(きっと、それは晴れた夏の日に):この曲は、ガブリエル・フォーレの歌曲集『優しき歌(La Bonne Chanson)』の第7曲を思わせます。ポール・ヴェルレーヌの詩に基づくこの作品には、幸福、純真、希望といった感情が込められています。(演奏時間:約2分50秒)
III. Tragi-comedie(悲喜劇):このエチュードは明確に2つの部分に分かれています。前半は語りかけるように暗く、後半は皮肉めいた明るさを持つ、対照的な構成になっています。(演奏時間:約2分45秒)
IV. Nocturne(夜想曲):この短い瞑想的な曲には、秘められた熱情と物悲しさが込められています。静かで繊細な心の響きを表現した作品です。(演奏時間:約2分30秒)
V. La plage de Granville(グランヴィルの浜辺):画家ウジェーヌ・イザベイ(1804-1886)の絵画をもとにしたこの曲では、第二帝政時代の女性たちが海水浴を楽しむ様子が描かれています。
しかし、海は荒れて風も強く、穏やかなひとときが一転して、騒然とした混乱に変わっていきます。(演奏時間:約2分)
VI. Postlude(後奏曲): 終曲となるこのエチュードは、果てしなく広がる海に沈む夕日を描いています。波の絶え間ない動き、黄昏の物悲しさ、そしてカモメの鳴き声が、まるでオーケストラのような音色の重なりとして表現されています。(演奏時間:約3分40秒)















