作曲：ウジェーヌ・ボザ(Eugene Bozza)
編曲：アンドレ・フェイディ(Andre Feydy)
編成：トランペット・ソロ

Trumpet, Piano

ウジェーヌ・ボザ（1905-1991）は、多作な作曲家であり著名な指揮者でもありました。オペラ、バレエ、大規模な交響曲や合唱作品も多数残していますが、彼の名声を世界的に高めたのは、主に木管・金管を中心とした多彩な室内楽作品です。
《ルスティーク（田舎者）》は、1955年にパリ音楽院の「コルネット・ア・ピストン賞（ピストン式コルネットのためのコンクール課題曲）」として作曲され、その後コルネットまたはトランペット用に編曲されました。
この作品は、ボザが自然にインスピレーションを得て名付けた一連の作品群の一つで、他に《田園幻想曲（Fantaisie pastorale／オーボエとピアノ）》、《森にて（En foret／ホルンとピアノ）》、《山の夕べ（Soir dans les montagnes／フルートとピアノ）》などがあります。
《ルスティーク》の構成は、コンクール課題曲に多く見られる典型的な形式をとっており、自由な前奏のような導入部に始まり、歌うような「アンダンティーノ」、そして最後に速いテンポの舞曲風の部分が続きます。技巧と表現力の両方が求められる作品です。