編曲:和田直也(Naoya Wada)
演奏時間:9:30(約)
主なソロパート:Picc/Ob/E.H./Bsn/Cl/Trp/
Trp.最高音:1st: High C/2nd: A♭/3rd: E
グレード:5~6
編成:吹奏楽
Flute 1
Flute 2
Oboe 1
Oboe 2
English Horn
Bassoon 1
Bassoon 2
Contrabassoon
Bb Clarinet 1
Bb Clarinet 2
Bb Clarinet 3
Eb Alto Clarinet
Bb Bass Clarinet
Eb Alto Saxophone 1
Eb Alto Saxophone 2
Bb Tenor Saxophone
Eb Baritone Saxophone
Bb Trumpet 2
Bb Trumpet 3
F Horn 1
F Horn 2
F Horn 3
F Horn 4
C Trombone 1
C Trombone 2
C Trombone 3
C Euphonium
C Basses
String Bass
Crash Cymbals & Suspended Cymbal
Cuban Sticks (Claves)
Maracas
Bongos
Timpani
Mallets: Xylophone, Glockenspiel
1932年に書かれた、オーケストラのための作品。同年8月16日、ニューヨークのルウィソーン・スタジアムで、アルバート・コーツの指揮するルウィソーン・スタジアム・オーケストラによって初演されました。1932年2月、ガーシュウィンは2週間の休暇のため、友人とキューバを訪問しました。ハバナのホテル・アルメンダレスに滞在中、パラオ・ブラザーズやカストロ・ブラザーズなどのルンバ・バンドが部屋の窓の外に現れ、彼をもてなしたそうです。滞在期間中、ソン、ルンバ、コンガ、カウベル、クラベスなどの南米のリズムや楽器を多く聴き、実際に打楽器をニューヨークへ持ち帰るとすぐにこの作品に取り掛かりました。同年5月14日に彼の父親が亡くなり、ヨーロッパ行きの計画がなくなったこともあり、とにかくこの作品に打ち込むことに専念しました。7月に構想が終わり、自筆譜によると、8月9日にニューヨークでオーケストレーションが完成したようでした。自筆譜に書かれたタイトルは「ルンバ」でしたが、初演は屋外で行われたこともあり、この作品に不可欠な打楽器の音が十分に聞こえず、成功とはいえないものだったようでした。ただし評論家からはラヴェルの「ボレロ」と比較し、リズミカルで創意工夫に富んでいる点が好評だったようでした。音響の問題以外の評価は極めてよく、チケットは完売し、オール・ガーシュウィンで組まれたプログラムは好評を博したそうです。11月1日、メトロポリタン・オペラにて屋内初演された際にタイトルを「キューバ序曲」に変更し、作品のキャラクターや意図がより明確になりました。オーケストラの定番レパートリーという立ち位置の作品ではないものの、たびたび取り上げられる作品となり、世界中で160以上の演奏がCD化されていることからも、この作品の人気を窺い知ることができます。