村雨(むらさめ)/江原大介【吹奏楽ライセンス楽譜】
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- 商品コード
- YDOE-A07
- メーカー
- ブレーンミュージック / Brain Music
宅配スコア閲覧
宅配スコア閲覧:村雨
編成の偏りすら個性に昇華できる、小編成を楽しむ工夫に満ちた作品!
わずか17名でコンクールAの部に臨む中学生バンドのために作曲され、九州大会にまで駒を進められたという話題作。技術的に無理なく書かれているだけでなく、奏者一人一人に異なった役・・・
Oboe(option)
Bassoon(option)
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭(option)
**Clarinet in B♭
(Alternative 2nd Alto Saxophone in E♭)
Bass Clarinet in B♭(option)
1st Alto Saxophone in E♭
2nd Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭
2nd Trumpet in B♭
Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
Euphonium
Tuba
String Bass(option)
Wadaiko(和太鼓)(option)
1st Percussion
Snare Drum
3 Toms
Shimedaiko(締太鼓)
(or Bongo)
Hi-hat Cymbal
Suspended Cymbal
2nd Percussion
Bass Drum
Kagurasuzu(神楽鈴)
(or Sleigh Bells)
Furin(風鈴)
(or Wind Bell)
3rd Percussion
Xylophone
Vibraphone
Hyoshigi(拍子木)
(or Claves)
Tebiragane(手平鉦)
(or Ride Cymbal)
♪楽曲解説♪
17名の奏者へ向けて作曲!サックス四重奏がサウンドの核になる新コンセプト!
打楽器に和太鼓などの和楽器を加えると楽曲の雰囲気がより鮮明になります。
●解説
この作品は雲仙市立小浜中学校吹奏楽部委嘱作品として作曲されました。小浜中学校は、マーチングの強豪校として目覚ましい実績を残しています。同校を指導なさっている森下晃英先生とのご縁で、今回の作曲のお話を頂きました。森下先生の指導の下、吹奏楽コンクールでは顧問の松山美紀子先生とともにA部門に出場し、大編成のバンドと同じ舞台で演奏、見事に九州大会に進出するという素晴らしい成績を残しました。
曲の内容として、以前より興味のあった「日本」を意識した作品を目指しました。タイトルの「村雨」とは、強く降り、すぐに止む雨のことです。かつて雲仙市を訪れた際の雨のイメージを思い浮かべました。拙作に、同じくこの地を題材として作曲した「蒼の躍動」という作品がありますが、今回の「村雨」も、内側にある大きなエネルギー、そして自然の美しさ、厳しさを作曲のヒントとして生み出されました。
小浜中学校の17名の部員で演奏でき、一人一人の個性が活きるように考えながら作曲しました。限られた声部とパートなので、三和音で音楽を組むという発想ではなく、各パートの音が互いに混ざり、そして繋がりながら大きな表現を生み出す、そんな音楽を創造しようと考えました。この曲は三楽章から成り、それぞれが明確に分かれています。第一楽章では雰囲気を重視し、幽玄な音楽世界を表現して頂ければと思います。第二楽章では動き出した音楽、そして前へ進みながらも音の仕掛けや、各楽器の対話を意識した内容になっています。第三楽章では日本の祭り、あるいはマグマのようなイメージで、一体感を持って演奏してみてください。蓄えられた巨大なエネルギーを一気に放出するように、音楽を締めくくってください。各楽章は序・破・急と名付けられており、この言葉の印象も音楽を考えていくヒントにして頂ければ嬉しく思います。当然、作曲時にも意識された言葉です。
●編成について
この曲の初演時の編成は下記の通りです。
Fl.(doub. Picc.)/ Cl./ 1st A.Sax. /2nd A.Sax./ T.Sax./ B.Sax./ 1st Trp./ 2nd Trp./ Hrn./ 1st Trb./ 2nd Trb./ Euph./ Tuba/ Timp./ 1st Perc./ 2nd Perc./ 3rd Perc.
打楽器パートの和太鼓やその他の和楽器は必須ではありませんが、曲の雰囲気作りに役立つと思います。例えば和太鼓は用意できないが神楽鈴は用意できる、あるいは所有している西洋の楽器を用いて日本のイメージを表現するなど、各バンドの事情に合わせた楽器、編成を考えてみてください。初演時の編成にはクラリネット奏者は1人しかいません。通常の吹奏楽編成では珍しいですが、サクソフォン四重奏をベースにクラリネットをソロ楽器として扱うなど、通常とは異なる考えで作曲しています。この楽譜では初演時にはないオプショナルパートも書かれているので、それぞれのバンドに合わせた編成を組んで頂けますことを願っております。
(江原大介)
「序・破・急」の3楽章で表現するは"和"の世界!」
「序・破・急」で構成される本作。作品の導入となる"序"、大きな展開を迎える"破"、そして解決へと向かう"急"、それぞれの場面に「和」の世界が垣間見えます。
"序"では日本音楽と切っても切り離せない「笛(ここではFl.が演奏)」のお囃子に始まり、楽章終盤ではCl.ソロで静かに終わります。"破"は木管楽器を主体としたメロウな曲調ですが、まるでお経を詠唱するかのようなねっとりとした旋律運びが印象的。"急"では前楽章とは打って変わって、打楽器・金管楽器を主体とした祭囃子のように華やかな、これまた日本文化のひとつである祭りを想起させる楽章でフィナーレを迎えます。最少演奏人数17名、グレードは4。個々の表現力をアピールしたいバンドにオススメです!