
「小さな眠りの精の一週間」より(4曲)/F.シュミット(小野寺 真)【吹奏楽ライセンス楽譜】

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- 在庫あり
- 商品コード
- YDAS-F03
- メーカー
- ブレーンミュージック / Brain Music
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宅配スコア閲覧:「小さな眠りの精の一週間」より
楽曲詳細情報
- 作曲
- フローラン・シュミット(Florent Schmitt)
- 編曲
- 小野寺真 (Makoto Onodera)
- 演奏時間
- 9分30秒 (約)
[人形ベルダの婚礼 4:00/二十日鼠の結婚式 2:00/草臥れたコウノトリ 1:45/中国の雨傘 3:15] - グレード
- 4
- 調性
- 全曲原調
- 主なソロパート
- Fl. / Ob. (or Fl.,B♭Cl.,A.Sax.) / Bsn. (T.Sax.) / B♭Cl. / A.Sax. / Trp. / Hrn.
- Trp.最高音
- 1st / B♭ (A) 2nd / Fis
- 最少演奏人数
- 21名
- 編成
- 吹奏楽(小編成)
楽器編成
- Piccolo & Flute
- Flute
- Oboe (opt.)
- Bassoon (opt.)
- Clarinet in E♭(opt.)
- 1st Clarinet in B♭(div.)
- 2nd Clarinet in B♭
- Bass Clarinet in B♭
- Alto Saxophone in E♭
- Tenor Saxophone in B♭
- Baritone Saxophone in E♭
- 1st Trumpet in B♭
- 2nd Trumpet in B♭
- 1st Horn in F
- 2nd Horn in F
- 1st Trombone
- 2nd Trombone
- Euphonium
- Tuba (opt. div.)
- String Bass (opt.)
- Piano (opt.)
- Harp (opt.)
- Timpani & Percussion
- Timpani
- Marimba
- Suspended Cymbal
- Triangle
- 1stPercussion
- Glockenspiel
- Marimba
- Vibraphone
- Suspended Cymbal
- Triangle
- Xylophone
- 2nd Percussion
- Vibraphone
- Marimba
- Snare Drum
- Bass Drum
- Xylophone
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Triangle (opt.)
- 3rd Percussion
- Triangle
- Suspended Cymbal
- Crash Cymbals
- Bass Drum
- Tambourine
- Snare Drum
- Marimba
楽曲解説
フランスの作曲家、フローラン・シュミット(1870-1958)。パリ音楽院で和声をラヴィニャックとデュボワ、対位法をジェダルジュ、作曲をマスネとフォーレに学び、1900年にローマ大賞を受賞。3年間のローマ留学の後、ドイツやオーストリアにも渡り、のちにパリに戻る。この時代のフランス作曲界における、典型的なエリートコースを歩んだと言えるだろう。ドビュッシー(1862年生)やラヴェル(1875年生)と同時代人の彼は、当然のことながら後期ロマン派~近代という流れを肌で感じ、大きな影響を受けながらも独自の作品を生み出した。
彼の作品の特徴を簡単に語るなら、フランス風の和声感や精緻な管弦楽法を駆使した色彩感を持ちながら、同時にドイツ・ロマン派の形式美や重厚さ、さらには強靭な(時として暴力的な)リズムや躍動感、これらが絶妙なバランスを保ちながら存在している、というもの。彼自身の出自、つまりドイツ系フランス人としてドイツの地に近いロレーヌ地方ブラモンで生れ育ったことも、あるいは影響しているのかもしれない。
さて、彼の作品は吹奏楽では「ディオニソスの祭り」やバレエ音楽「サロメの悲劇」などが頻繁に演奏されるが、他の作品はあまり知られているとは言えないだろう。「小さな眠りの精の一週間」も、あまり知られた作品では無いが、童話を基にした可愛らしさと、上記のシュミットの特徴が頻繁にみられる作品である。デンマークの作家アンデルセンの童話「眠りの精オーレ」を題材とし、眠りの精が少年ヤルマーに見せた一週間の夢を連ねた内容となっている。
今回の吹奏楽編曲では、全8曲のうち4曲を選び、それぞれの曲も短縮されている。ハイライトのような形で様々な性格のシーンを楽しめるよう、またコンサートやコンクール等で演奏しやすいよう構成した。「人形ベルタの婚礼」では印象派風の和声感や幻想的なオーケストレーションが、「二十日鼠の結婚式」では力強いフォルテとワルツの優美さが、「草臥れたコウノトリ」では美しい旋律のエスプレッシーヴォが、「中国の雨傘」では変拍子による特徴的なリズムと音階、シュミットらしい強靭なリズムが、随所に溢れている。まさにシュミットの魅力が宝石箱のように詰まった作品と言えるだろう。
(小野寺 真)