
失わざるべき記憶 1945年8月6日(原爆ドームにて)/飯島俊成【吹奏楽ライセンス楽譜】

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- 在庫あり
- 商品コード
- YDOI-A07
- メーカー
- ブレーンミュージック / Brain Music
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宅配スコア閲覧:失わざるべき記憶 1945年8月6日(原爆ドームにて)
楽曲詳細情報
- 作曲
- 飯島俊成(Toshinari Iijima)
- 演奏時間
- 11分50秒(約)
- グレード
- 4
- 主なソロパート
- Fl. / B♭Cl.
- Trp.最高音
- 1st:High H / 2nd:F / 3rd:D
- 編成
- 吹奏楽
楽器編成
- Piccolo (doub. Flute)
- Flute 1 (doub. Piccolo)
- Flute 2 & 3 (div.)
- Oboe (doub. English Horn)
- Bassoon 1 & 2
- E♭Clarinet
- B♭Clarinet 1 , 2 & 3 (all div.)
- Alto Clarinet
- Bass Clarinet
- Alto Saxophone 1 & 2
- (all div.)
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 (div.) , 2 & 3
- Horn 1 , 2 , 3 & 4
- Trombone 1 , 2 & 3
- Euphonium (div.)
- Tuba (div.)
- String Bass
- Piano
- Timpani
- Percussion ※5 players~
- Snare Drum
- Bass Drum
- 5 Tom-toms
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Large & Small Tam-tam
- Triangle
- Tambourine
- Sleigh bells
- Anvil
- Glockenspiel
- Xylophone
- Vibraphone
- Marimba
- Tublar Bells
楽曲解説
中国地方に行った高校の修学旅行、今、思えば残念なことに広島へは行きませんでした。僕が広島に行ったのは、20代前半の頃に1回、そして先日、十数年ぶりに2回目。
前の時も平和記念公園と原爆ドームは訪れたのですが、先日の再訪の時は、もう秋ではありましたが、雲一つなく晴れ、写生をする小学生や中学生達、乳母車に子どもを乗せた欧米の人、ドームの立つ川辺を散歩する人、なんとも日常的な、のどかな風景でした。
でも、柵に囲まれたドームのごく周辺と、日陰になったドームの内部は....、そこには日常がまったく感じられない、山奥の廃屋にさえ存在する人間の気配がまったくない、異質な空間が広がっていました。
50年以上も前のその日、そこは瞬時にして4000度という高温になったと聞きます。鉄が溶けるのは1500度です。太陽の表面温度が6000度、ベテルギウスやアンタレスといった赤色巨星は3000度。鉄の融点よりはるかに高く、恒星の表面温度さえ越えてしまう高温の中で、そこにいた人はどのようにして死んだんだろうか、そう思った時に、人の気配のない異質な空間の意味がわかりました。
そこにいた人は死んだのではない、消滅したのだと思い至ったのです。
戦争はいけない、核兵器の使用もいけない、人と人が殺し合いをすることはいけない、多くの人がそう言います。でも、何故?
愛する人を残して行く哀しみ、愛しむべき日常を断ち切られる哀しみ、残される側の哀しみ、せめてもう一度だけでも逢いたいと思いながら、でももう2度と逢うことがないと悟った時の絶望、そのことにすべての人が思いを巡らすことさえすれば・・・・僕は、そう思います。
演奏も、作曲も、音楽には「想像」すること(創造ではありません)が必要です。
十年以上前、僕の父が存命だったころ、議論したことがあります。
「俊成は音楽を通じて何か社会の役に立つとか考えないのかい?」
「音楽は音楽のためにあればいいと思うんだよ」
僕は間違っていました。音楽は思想や信条を表現するものではないかもしれません。でも、音楽は心を表現するものです。だから........
(初演時プログラムノートより 飯島俊成)
埼玉県立松山女子高等学校吹奏楽部委嘱作品

