歌劇「トゥーランドット」より/G.プッチーニ(宍倉 晃)【吹奏楽ライセンス楽譜】
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- YDAP-A15
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- ブレーンミュージック / Brain Music
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宅配スコア閲覧:歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/宍倉 晃)
♪詳細情報♪
編曲:宍倉 晃(Koh Shishikura)
演奏時間:11分00秒(約)
グレード:5
主なソロパート: Fl. / Ob. / B♭Cl. / Trb.
Trp.最高音:1st:High B♭ / 2nd:F
編成:吹奏楽
▼楽器編成▼
Flute 1 & 2 (div.)
Oboe
Bassoon
E♭Clarinet
B♭Clarinet 1 (div.), 2 & 3
Bass Clarinet
Cntorabass Clarinet
Soprano Saxophone
Alto Saxophone 1 & 2 (div.)
Tenor Saxophone
Baritone Saxophone
Horn 1 , 2 , 3 & 4
Trombone 1 , 2 & 3
Euphonium (div.)
Tuba (div.)
String Bass
Harp
Celesta
Chorus
(Soprano, Tenor, Bass)
Percussion ※5 players~
Bass Drum
Crash Cymbals
Suspended Cymbal
Antique Cymbals
Ride Cymbal
Triangle
Tambourine
Wind Chime
Sleigh Bell
Tam-tam
Thailand Gong
Castanets
Maracas
Crotale
Glockenspiel
Xylophone
Vibraphone
Marimba
♪楽曲解説♪
埼玉栄高等学校委嘱作品。昨年のマノンレスコーに続く作品。2011年吹奏楽コンクールにて埼玉栄高等学校により演奏された。
イタリアの歌劇作曲家G.プッチーニは「トゥーランドット」の作曲に4年を費やしました。しかし第3幕フィナーレのスケッチを書いた所で完成を待たずにこの世を去りました。初演の際には、指揮者のトスカニーニがプッチーニの作曲した所までで演奏を止め、全曲が演奏されたのはその日以降だったと言われています。劇中には名歌が多く「聞かせたまえ」「泣くなリューよ」「遠き鐘」「誰も寝てはならぬ」などが有名です。また、東洋的な旋律や和声、管弦楽にサクソフォーンが使われている所などが印象的です。
歌劇は北京を舞台にしており、特定の時代背景はなく「伝説の時代」とされています。氷のように冷たく、固く心を閉ざしている姫君トゥーランドット。その美しさのあまり何度も求婚されて来ましたが、トゥーランドットのかける謎を解き明かす事、そして解き明かせなければ処刑される事を条件とし、これまで数多くの王子達が命を奪われて来ました。かつてはダッタンの王子であり、今はその名を秘めているカラフもトゥーランドットの美しさに心を奪われ、その氷のような心を解き放し、愛を知る女性に変える事を決心して謎解きに挑んで行きます。
この編曲版は第1幕と第2幕の音楽で構成されています。冒頭、最強奏の東洋的モティーフが打ち鳴らされた後に第1幕で合唱によって歌われる「月の出るのはまだか」が始まります。月明かりに照らし出された民衆の姿が恍惚と表現され、やがて遠くから僧侶の少年達の歌が聴こえてきます。3からは第2幕、皇帝アルトゥムによるレチタティーボ風の音楽で、カラフに謎解きを断念するように説得する場面となります。
すると突然トロンボーンに強烈なソロが現れます。これは第1幕で処刑されたペルシャの王子の苦悩を表したもので、憎しみを込めて「Turandot」と叫ぶように奏でられます。5からはイタリア古典劇の様式である幕間劇として使われている音楽で、ピン、パン、ポン、という3人の役人によって展開されていきます。8から10までは原曲では管弦楽のみで演奏される場面転換用の導入曲です。この2つの場面を合体させて1つの音楽に編曲しており、妖艶かつ狂気な、そしてパーカッションが巧みに使われており、鮮やかな場面を作り出していきます。
12からは謎を解き明かしたカラフが逆にトゥーランドットへ謎をかける場面で、有名な「誰も寝てはならぬ」の旋律が現れます。この旋律は後に第3幕で聴かせどころのアリアとして歌われますが、ここでは半音下がった変ニ長調の調性で現れ、トゥーランドットに対するカラフの優しさと愛情がうかがえ、Cl.とA.Saxがその旋律を情感たっぷりに歌いあげていきます。14からは第2幕フィナーレで、皇帝の徳を讃えた合唱曲となり感動的な終幕を迎えます。
演奏する上で、歌劇という事に細心の注意を払い"歌うように"演奏して下さい。吹奏楽では失われがちなピアノ、ピアニッシモによる表現、またフォルテ、フォルテシモがスコアに多く書かれていますが、その場面、音楽に合った表現を求めていただきたいと思います。
(宍倉 晃)