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楽曲詳細情報
- 作曲
- アレクサンドル・グラズノフ(Alexander Glazunov)
- 編曲
- 榛葉光治(Koji Shimba)
- 楽曲構成
- 序奏、スペインの踊り、第一幕 ヴァリエーションⅠ、ギャロップ、アポテオーズ
- 演奏時間
- 11分00秒(約)
- グレード
- 4
- 最少演奏人数
- 28名
- 主なソロパート
- Fl. / Ob. (or Picc.,Fl.) / B♭Cl.
- Trp.最高音
- 1st / As 2nd / F 3rd / D
- 編成
- 吹奏楽(小編成)
- Piccolo
- 1st Flute
- 2nd Flute
- Oboe (opt.)
- Bassoon (opt.)
- E♭ Clarinet (opt.)
- 1st B♭ Clarinet (opt. div.)
- 2nd B♭ Clarinet (opt. div.)
- 3rd B♭ Clarinet (opt. div.)
- Bass Clarinet
- 1st Alto Saxophone
- 2nd Alto Saxophnoe
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- 1st Trumpet
- 2nd Trumpet
- 3rd Trumpet
- 1st Horn in F
- 2nd Horn in F
- 3rd Horn in F
- 1st Trombone
- 2nd Trombone
- 3rd Trombone
- Euphonium (opt. div.)
- Tuba (opt. div.)
- String Bass (opt.)
- Timpani
- 1st Percussion
- Suspended Cymbal
- Castanets
- Snare Drum
- Triangle
- 2nd Percussion(2名)
- Crash Cymbals
- Bass Drum
- Glockenspiel (opt.)
- 3rd Percussion
- Triangle
- Vibraphone (opt.)
- Harp (or Piano)
※スペインの踊りのみ使用 - Celesta (or Piano, Vibraphone, Glockenspiel)
※第一幕 ヴァリエーションⅠのみ使用
楽器編成
楽曲解説
アレクサンドル・グラズノフ(1865~1936)はチャイコフスキーとストラヴィンスキーの狭間、ロシア・ロマン派の過渡期に活躍した作曲家で、ロシア5人組のタネーエフ、リムスキー=コルサコフらから受け継いだロシア国民楽派と西洋音楽の様式を融和させ、色彩豊かな管弦楽法・和声法と抒情的かつ優雅な旋律、洗練された作風がロシア音楽史上重要な位置を占めており、「ロシアのブラームス」と異名をとるくらい、対位法や動機の構築性が秀逸で特徴的です。
また、作曲家としてだけでなく、指揮者・教育者としてもその類いまれなる才能を多岐に渡って発揮した非凡な人でもあります。
ロシア音楽の楽譜出版社として有名なベライエフ(ベリャーエフ)に寵愛され、創業のきっかけにもなりました。
門下生の一人にショスタコーヴィチがいるのは有名な話ですが、グラズノフの人柄や逸話など面白いエピソードが「ショスタコーヴィチの証言」という本に書いてありますので、そちらもご一読することをおすすめします。
このバレエ音楽「ライモンダ」は、同音楽「四季」と並び成熟期に書かれた、彼の最も有名な作品の一つです。
ストーリーは美女ライモンダを巡って、婚約者のジャンと夢の世界から現実世界に現れたサラセンの王子アブデラフマンが彼女に求愛し、婚約者を賭けて決闘をするという単純なお話ですが、音楽はバラエティに富んでいて、様々な種類の踊りや抒情的で甘美な旋律が余すところなく全体に散りばめられ、バランスよく構成されています。
編曲と演奏のポイントについて
この吹奏楽編曲は全曲中で特に親しみやすく、かつ演奏効果の高い楽曲を抜粋し、以下のように構成しました。
1、第一幕(第一場)No.1 序奏 Introduction
2、第二幕 グラン・ディベルティスマン~No.26 スペインの踊り Grand Pas espagnol
3、第一幕(第二場) No.14 グラン・パ・ダクシオン~ヴァリエーション1 Variation Ⅰ
4、第三幕 No.37 ギャロップ Galop
5、第三幕 No.38 アポテオーズ Apotheose
オプションパートであるOb・Fg・E♭Cl・St.Bassは音色の種類や変化のためにできる限り入れる方が望ましいですが、それらがなくても、十分に演奏できるよう配慮・工夫をしました。
div.に関しては他パートの補強を行ったものですので、人数の都合が合わない場合、Clは上のパート、Euph.,Tubaは下のパートを演奏してください。
それぞれのバンドの事情もあると思いますので、教育的な配慮での補強やオクターブ補正等は柔軟にしていただいて構いません。
クラシック音楽の素晴らしさをこの親しみやすい音楽を通じて、改めて共有していただければ、編曲者としてこんなに大きな喜びはありません。
(榛葉光治)
榛葉光治 プロフィール
東京音楽大学作曲指揮専攻〈指揮〉卒業。
これまでに指揮を紙谷一衛、ウェリサー・ゲンチェフ、汐澤安彦、広上淳一の各氏に師事。
ピアノを大谷真美子、小高明子、和声・スコアリーディングを坪能克裕、土屋雄、トランペットを林昭世、クラリネットを内山洋の各氏に師事。
2003年ルーマニア国立トゥルグ・ムレシュ交響楽団を振りデビューを飾る。
柏ウィンドシンフォニー常任指揮者。
現在、指揮活動の傍ら、各方面の団体の指導や編曲活動も精力的に行っている。