フォーレのピアノ連弾作品を吹奏楽の色彩的な魅力を生かすように工夫されたアレンジ作品。
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楽曲詳細情報
- 作曲
- ガブリエル・フォーレ(Gabriel Faure)
- 編曲
- 後藤 洋(Yo Goto)
- 演奏時間
- 8分00秒 (約)
Ⅰ.子守歌 Berceuse [3:00]
Ⅱ.ミ-ア-ウ Mi-a-ou [2:30]
Ⅵ.スペイン風の踊り Le pas espagnol [2:40] - グレード
- 3
- 調性
- I.原調(E:)/アレンジ(D:) II.原調(F:) III.原調(F:)
- 主なソロパート
- Fl. / Ob. / B♭Cl.
- Trp.最高音
- 1st / A 2nd / E
- 最少演奏人数
- 27名
- 編成
- 吹奏楽(小編成)
楽器編成
- Flute 1
- Flute 2 (doub. Piccolo)
- Oboe
- Bassoon
- E♭Clarinet
- B♭Clarinet 1 & 2 (all div.)
- Bass Clarinet
- Alto Saxophone
- Tenor Saxophone
- Baritone Saxophone
- Trumpet 1 & 2
- Horn 1 & 2
- Trombone 1 & 2
- Euphonium
- Tuba
- String Bass
- Percussion ※5 players~
- Timpani
- Bass Drum
- Crash Cymbals
- Suspended Cymbal
- Triangle
- Tambourine
- Glockenspiel
- Xylophone
- Vibraphone
- Marimba
楽曲解説
《ドリー》のオリジナルは、フランスの作曲家ガブリエル・フォーレが1893年から97年にかけて作曲した、ピアノ連弾のための6曲からなる組曲です。フォーレ一家が親しくしていた銀行家の娘エンマ・バルダック(後のドビュッシー夫人)の娘で1892年に生まれたエレーヌの誕生を祝って書かれたのが第1曲の『子守歌』。続く各曲は「ドリー」(お人形さん)と呼ばれていたエレーヌの、その後の誕生日に贈られました。ピアノ連弾版だけでなく、アルフレッド・コルトーによるピアノ独奏版、1906年に出版されたアンリ・ラボーによるオーケストラ版も親しまれています。
第1曲『子守歌』第2曲『ミ・ア・ウ』それに第6曲『スペインの踊り』を選んで小編成の吹奏楽のために編曲したこの楽譜は、オーケストラ版を基本的な下敷きにしながら、ラボーのスコアにはないさまざまな音色を加え、それらを対比させて、吹奏楽の色彩的な魅力を生かすように意図されています。なお、私は20年ほど前にこの曲をすでに吹奏楽のために編曲していますが、今回の編曲は編成も内容も以前の版とは違うものです。
最初の2曲は弱音の場面が多く、実際とても繊細な音楽ですが、あまり怖がらずにしっかりとした豊かな響きで表現すべきでしょう。また『ミ・ア・ウ』と『スペインの踊り』はいずれも1小節をひとつに指揮する速い3拍子です。正しいリズムと自然なフレーズの流れを表現するためのソルフェージュ力と技術(特にブレス・コントロール)の向上に期待します。
(後藤 洋)