《地球》 《地球 -地上の平和-》/伊藤康英【吹奏楽販売楽譜】
- 在庫
- 在庫あり
- 商品コード
- NAS-BT522
- JANコード
- 4995751826527
- メーカー
- イトーミュージック
楽曲詳細情報
- 作曲
- 伊藤康英(Yasuhide Ito)
- 演奏時間
- Ver.A:10:30、Ver.B:8:00(約)
- グレード
- 5
- 主なソロパート
- Fl. / Trb.
- Trp.最高音
- Cor.1st:A / 2nd:G / 3rd:G、Trp.1st:A / 2nd:G
- 編成
- 吹奏楽
-
- 1st Flute
- 2nd Flute
- Piccolo
- 1st Oboe
- 2nd Oboe
- English Horn in F
- 1st Bassoon
- 2nd Bassoon
- Clarinet in E♭
- 1st Clarinet in B♭
- 2nd Clarinet in B♭
- 3rd Clarinet in B♭
- Alto Clarinet in E♭
- Bass Clarinet in B♭
- Soprano Saxophone in B♭
- 1st Alto Saxophone in E♭
- 2nd Alto Saxophone in E♭
- Tenor Saxophone in B♭
- Baritone Saxophone in E♭
-
- 1st & 2nd Horns in F
- 3rd & 4th Horns in F
- 1st & 2nd Cornets in B♭
- 3rd Cornet in B♭
- 1st & 2nd Trumpets in B♭
- 1st & 2nd Trombones
- 3rd Trombone
- Euphoniums
- Tubas
- Violoncello (Option)
- String Bass
-
- Timpani
- Snare Drum
- Tom-toms
- Ratchet
- Claves
- Wood Blocks
- Chinese high pitch wood block (Option)
- Triangle
- Suspended Cymbal
- 2 Chinese Gongs (Option)
- Cymbals
- Bass Drum
- Glockenspiel
- Vibraphone
- Crotale (in C note, [Version A])
- Xylophone
- Marimba
楽器編成
楽曲解説
≪作品の成立≫
2005年、アメリカ、コロラド州のロッキーマウンテン高校からの委嘱で《地球》を作曲した。ちょうどその前に《火星のマーチ》《木星のファンタジー》という曲を書いてあったので、その3曲をまとめて《三部作》と題し、3曲を通して初演した。 時は過ぎ2024年、創価大学パイオニア吹奏楽団の委嘱により、この作品を改訂することとなり、題名も新たに《地球 -地上の平和-》とした。全体的にオーケストレーションを見直し、エンディングの部分に変更を加えた。
この《地球 -地上の平和-》を[Version B]とし、原曲(の改訂版)である《地球》を[Version A]とし、両ヴァージョンをここに収めた。
なお、これは偶然のことながら、この[Version A]の終止がオーボエの独奏のハ音に終わるため、そのまま続けて拙作《ピース、ピースと鳥たちは歌う》を演奏すると、見事な音楽の流れが構築され、両曲合わせて19分近くのものとなる。こんなスペクタクルな組み合わせでの演奏はいかがだろうか。
そうなると、初演当初に謳った「三部作」はどうなるのか。これら3曲は、おのおの独立した楽曲であるから、それはそれで構わない。
≪プログラムノート≫
機会があって《木星のファンタジー》《火星のマーチ》と、G.ホルストの管弦楽組曲《惑星》の各曲のモチーフをベースとした作品を書いたことがあった。そこで、今度は、いわば「贋作『惑星』」とでもいった組曲を作ってみようと思い立った。それにしてもホルストは、「地球」という曲を作っていない。そんな折、アメリカはコロラド州のロッキーマウンテン高校のケイシー・クロップ氏から吹奏楽作品の作曲の話を受け、この「地球」の作曲と相成った。これは、去る5月7日、私自身の指揮で初演。
それにしてもこのところの地球は、あまり穏やかではない。地上では戦争やテロが絶えないし、地面の下でも、大きな地震が相次いでいる。そこで「地上の平和」という言葉を思いついた。これをドイツ語で「Friede auf Erden」というのだが、これはフェルディナンド・マイヤーの詩によるシェーンベルク初期の、大変に美しい無伴奏合唱曲の題名だ。私の大好きな作品なのだが、この詩を用いて私もシンプルなメロディを1つ書き、そのメロディを展開させるという作品に仕上がった。そして曲の最後には、「Agnus Dei」(神の子羊)という作曲者不詳の美しいメロディをオーボエが歌う。このよく知られたラテン語の歌詞は、「Dona nobis pacem」(我らに平和を与えたまえ)。したがってこの「地球」は、平和への祈り、とでもいった作品となった。
(日本初演プログラム/伊藤康英)