交響曲第5番「エレメンツ」より I. 太陽(スコアのみ)/ジュリー・ジルー【吹奏楽輸入楽譜】
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- 在庫あり
- 商品コード
- MP-99158A
- メーカー
- ムシカ・プロプリア (Musica Propria)
♪詳細情報♪
人気女流作家ジュリー・ジルーの最新の交響曲!自然を題材にした壮大な作品です!
1st Flute (div.)
2nd Flute (div.)
1st Oboe
2nd Oboe
1st Bassoon
2nd Bassoon
Contrabassoon
1st Clarinet in B♭(div.)
2nd Clarinet in B♭(div.)
3rd Clarinet in B♭(div.)
Bass Clarinet in B♭(div.)
Contrabass Clarinet in B♭
1st Alto Saxophone in E♭
2nd Alto Saxophone in E♭
Tenor Saxophone in B♭
Baritone Saxophone in E♭
2nd Trumpet in B♭
3rd Trumpet in B♭
1st & 2nd Horn in F
3rd & 4th Horn in F
1st Trombone
2nd Trombone
3rd Trombone
Bass Trombone
Euphonium (div.)
Tuba
String Bass
Piano
1st Percussion
Marimba
Crotale
Glockenspiel
Tam-tam
Marimba
Chime
Finger Cymbal
Vibraphone
Chime
Triangle
Snare Drum
♪楽曲解説♪
交響曲第5番「エレメンツ」は、音楽で3つの要素、太陽、雨、風を表現しようという私の挑戦です。それぞれの楽章を聞いた後、太陽、雨、風が彼らの体に触れたかのように「感じる」ように、聴衆を音楽で写実的に描かれた環境に、文字通り浸すことが私の目標でした。私は音楽を使って、日の出を表現し、聴衆を強い日差しで日焼けさせ、それから雨でびしょぬれにして癒し、ついには風の力と刺激で椅子に押さえつけたかったのです。それぞれの楽章は単独でも演奏可能です。全楽章を演奏する場合でも、それぞれの楽章間での拍手は大歓迎です。
「太陽」「雨」両楽章からいくつかのモチーフが最終楽章「風」で再登場します。「風」の中では熱風や雨を吹く風が描かれています。また、スコアには音符で面白い図形が描かれています。「風」のスコアのその2ページを是非見てください。これこそ私がやりたかったことです。これは私の吹奏楽作品の中で最も技術と使用楽器の両方が要求の高いものにもなっています。
楽器編成は、コントラファゴットに加えて、Bbコントラバスクラリネット又はEbコントラアルトクラリネットを使うように書かれています。また、プロレベルのピアニストも必要です。これらの楽器はオプションではなく、全て絶対に必要なものです。
I. 太陽
「太陽」を作曲する前に、太陽の年齢、予測される寿命、原子構成、フレア、その他の興味深い事実に関してできる限りの科学を研究し尽くしました。太陽はおよそ46億年前に形成され、およそ何億年もの年月を経た、73%の水素と25%のヘリウムからなる放射性の中年の熱いプラズマの球です。太陽の水素核融合が臨界レベルまで減少すると、太陽は黄色矮星と呼ばれるG型主系列星から赤色巨星へと変わり、今から約50億年後には地球に住むことができなくなります。「太陽」の冒頭は、太陽の内外で起こる一定の動きのダイナモ過程を生き生きと描写しています。分解されたモチーフが登場し、変化し、繰り返され、そして3度の音がない長調でも短調でもない巨大に開いた5度のCの和音によって表される地球が目の当たりにする最初の日の出は、速いテンポの冒頭59小節間に楽節とダイナミクスの規模に合わせて成長していきます。私は太陽を神様とも悪魔とも考えていません―ただ存在しているものと考えているので、長調でも短調でもないのです。「太陽」の中間部は、何十億年もの間、宇宙に浮かぶ孤独を表現する音楽で、生命体としての太陽を描写しています。―退屈で、恐らく精神異常とうつ病の発症を避けられないほどに、そのような存在が、一人の人間に魂のない惑星となることを課したのでしょう。太陽はそれから化学反応によって音楽がどんどん進み、別の巨大な和音に戻りますが、この和音はハ長調の和音で、地球が享受する生きる喜びを表しています。太陽がなければ、地球上の生命は存在出来なかったのですから。その和音の後に、太陽の人工生命を表現した木管楽器と鍵盤打楽器によるたくさんの32分音符に囲まれた巨大で力強い和音で太陽の壮大な力を形にしたものです。そして人工的なシンセサイザーで作られた音楽や1980年代後半から1990年代の電子楽器の感じのサウンドを意図しています。太陽の奇跡は別の和音、最後の巨大なハ長調の和音で締めくくられます。
※ちなみに、私が作曲をしている最中、強烈な暑さの感じを創造しようとしていたとき、いつも映画「アラビアのロレンス」の砂漠のシーンを心に思い描いていました。私は、この映画は容赦ない太陽の力と熱を他のどの映画よりもよく描かれているとずっと感じていました。(J.ジルー)