作曲者：鋒山 亘（Wataru Hokoyama）
演奏時間：10分00秒（約）
グレード：6
編成：吹奏楽
演奏人数：大編成
販売形態：レンタル楽譜（スコア＋パート譜）

ヴィクトーリアとは、ローマ神話の勝利の女神であり、またヴィクトリア女王や、香港のヴィクトリアピーク、ヴィクトリアハーバーなどにも使用されている、女性の高貴な美しさや気高さを象徴する名前でもあります。

世界は今、女性のエネルギーが大きく花開く時代になりました。これまでの男性性とはまた違った風、女性の力強さ、慈しみやおおらかさ、清らかさ、美しさが表された、これらを讃えて祝福するような曲になればと願いながら作曲をしました。

明るく元気で楽しい曲調の中に、今が聴こえ過去が聴こえ、過去の時代の幻影が見えてきます。そして、現在から未来へのビジョンも見え、現在を生きる中で垣間見る風景に、自分達の過去の人生に見た情景を重ねて懐かしむような、不思議でメランコリーな感情に寄り添う音を見つけてフレーズを描きました。

過去の傷が癒えた時に見える景色…、我々が歩んできた何千年もの道のりの壮大さに気付いた時、身体の血が沸き細胞が蘇り…、これまで数えきれない程多くの体験を乗り越えて、今ここに居る自分達…、そして得た真の強さや勇気、叡智…、これらを秘めて、一層強さと輝きを増してこの世界に羽ばたいて行く、翼を広げた神々や人々の姿が描かれています。

この曲を演奏したり、お聴きになった時、どこか懐かしく、過去に置き忘れたままの自分達の記憶のかけらを、もう一度手にとってみるように感じてもらえれば幸いです。そしてこれからの私たちの未来に一層の推進力を付けてくれるような、そんな景色や力が沢山ちりばめられた曲になっていることを願います。

鋒山亘/Wataru Hokoyama