各パート演奏者の実力を最大限に発揮させてくれる高難易度作品!
演奏者の実力を最大限に発揮させてくれる曲だと思います。難曲ですが演奏効果は抜群です。この曲は元々はクラリネット八重奏として作られたそうですが、フレキシブル編成にしてく・・・
楽曲詳細情報
- 作曲
- 松下倫士(Tomohito Matsushita)
- 演奏時間
- 4:20(約)
- グレード
- 4.5
- 編成
- フレキシブルアンサンブル
- Part 1
- Flute
- Clarinet in E♭
- Clarinet in B♭
- Part 2
- Oboe
- Clarinet in B♭
- Part 3
- English Horn in F
- Clarinet in B♭
- Part 4
- Clarinet in B♭
- Alto Clarinet in E♭
- Part 5
- Clarinet in B♭
- Alto Saxophone in E♭
- Part 6
- Alto Clarinet in E♭
- Tenor Saxophone in B♭
- Part 7
- Bassoon
- Bass Clarinet in B♭
- Part 8
- Bassoon
- Contrabass Clarinet in B♭
- Baritone Saxophone in E♭
楽器編成
楽曲解説
タイトルの通り、スペインのカタルーニャ地方をテーマにした作品です。バルセロナ出身の知人と話をした時に、この地には複雑な歴史的背景があることを知り、バルセロナが属するカタルーニャをテーマにした作品を書こうと思い作曲しました。
冒頭はカタルーニャ民謡の「鳥の歌」で始まります。「鳥の歌」と言えば、世界的チェロ奏者パブロ・カザルスの演奏を思い浮かべる方も多いのではと思います。演奏の際は木管の柔らかく深い響きを大切にして歌っていただきたいです。その後、戦争を表す激しい場面になり、半音のぶつかりなど全体的に緊張感が高まります。中間部では雰囲気がガラッと変わり、サグラダ・ファミリアのステンド・グラスを表す美しい音楽になります。横の流れとハーモニー、両方を大切にして演奏していただきたい部分です。バルセロナにはガウディやダリなど様々な芸術家がいました。そんな芸術の街を表現したのが最後の部分です。ミニマル・ミュージックの手法を取り入れており、同じ音型の反復やどんどん音が増えていく面白さを感じていただけたら嬉しいです。
この作品は2021年に厚木シビックウインドシンフォニーの委嘱でクラリネット8重奏として作曲し、その翌年に都立小山台高等学校のために木管8重奏版を作りました。今回の出版にあたり、フレキシブル・アンサンブル編成として改訂しました。楽器の組み合わせによっては、部分的にパートを入れ替えたほうが良い響きになる場合もあるかもしれません。色々と試しながら演奏していただけたらと思います。
(松下倫士)