カノープスは北半球ではめったに見ることのできない星の名前です。その星を探しに行く旅はきっと未来や希望を探す旅と同じではないかと思いながら作曲しました。
曲は大きく分けて3つの部分よりなり、最初の部分では輝くカノープスの光に導かれて旅立つ様子を、中間部ではいかなる困難の中でも優しく見守ってくれるその輝きを、最後の部分では全てを乗り越え力強くカノープスを目指して進んで行く様子を表現しています。
演奏にあたっては和音の推移に伴う音色の変化に気を付けること（特にヴィブラフォンはぺダリングに注意すること）、また各部分のキャラクターを鮮明に描き分けることが求められています。
寺田由美パーカッションアンサンブルのCD収録のために作曲。2016年5月に寺田由美、土屋吉弘、秋田孝訓、樋口さゆり　の各氏によって初演されました。

(徳永洋明)