エコー(echo)とは、文字通り反響・山びこという意味ですが、木霊（こだま）という意味もあります。前半は金属楽器と低音楽器で神秘的な深い森を表現し、後半は木霊のイメージをXylo.に重ねて作曲しました。アンサンブルを通して、吹奏楽・オーケストラ等で多く用いられる各楽器の奏法が身に付けられるよう、また、我々打楽器奏者が初めて楽器に触れたときに感じた魅力が、そのまま凝縮されているような曲を書こうと、スタンダードな楽器・奏法を用いました。（Timp.は4台必要ですが、音替えはありません。）

全体を通して、バランスに注意してください。主旋律≧ベースライン＞その他の伴奏となるように、音程のない楽器は少し控えめに演奏されると良いでしょう。
1stは前半はGlock.、後半はS.Dr.を演奏するため、リーダーシップの取れる人が担当されると良いと思います。2ndは鍵盤打楽器、3rdはTimp.を主に担当します。4th・5thは初心者も演奏に参加できるように追加されたパートですが、効果的に演奏されることで一味もふた味も違った演奏になることと思います。

＊編成について＊
オプションパートを部分的に演奏することも可とします。
「3人や4人で5パート全て演奏」や「3重奏にオプションパートを部分的に加えて演奏」などのアレンジも可能です。ただし、1～3パートは必ず全て演奏して下さい。

(加藤大輝)

※作曲者プロフィール：　岐阜県大垣市生まれ、練馬区在住。幼少の頃よりピアノ・作曲を、中学より各種管楽器を広く浅く経験。18歳より打楽器を始める。
打楽器奏者として、主にマリンバを中心とした打楽器アンサンブルでの演奏を小中学校・福祉施設・カフェ等で行う他、中高生向けの吹奏楽・アンサンブル作品を多数作曲しており出版もされている。また近年では、特異な経歴を生かし吹奏楽指導も行っている。
尚美コンセルヴァトアールディプロマ科(打楽器専攻)修了。第17回KOBE国際音楽コンクール奨励賞。第3回日本管打・吹奏楽学会作曲賞佳作。グアム・タモンベイ音楽祭へ3年連続で委嘱作品を書き下ろし、感謝状を授与される。
これまでに打楽器・マリンバを、小川佳津子、百瀬和紀、日比一宏の各氏に、作曲を、鈴木英史、広瀬勇人、高橋伸哉、武野晴久の各氏に師事。
Percussion Ensemble “Beat Laboratory”主宰。ステラ21、Ensemble Varius各メンバー。
http://kato-daiki.com/