台湾国家交響楽団主席ティンパニ奏者連雅文(Lien Ya-Wen)委嘱作品。2009年５月18日作曲。同年５月26日から開催された「吉岡孝悦＆連雅文打撃楽団台湾コンサートツアー(台中、新竹、基隆、台北)にて初演。

マリンバとティンパニの「二重協奏曲」のスタイルを持ち、単一楽章で２つの部分から構成される。第１部ではややテンポの遅いボレロのリズムと、完全４度、完全５度音程を基本としたディミニッシュコードをモチーフとして「起～承」の経過をイメージしている。マリンバとティンパニのカデンツァを経て、第２部は一転してノリの良いリズミカルな旋律が「転～結」へ進行して行く。マリンバとティンパニによる２回目のカデンツァの後、８分音符を刻む熱狂的なバスドラムのリズムに乗って曲は終結する。

(吉岡孝悦)