「アクロポリス」は2008年３月「TUBIUM(テュービアム)」の委嘱により作曲され、同年４月「テュービアム・コンサートVol.７」にて初演されました。

タイトルの「アクロポリス」は古代ギリシアの「小高い丘、砦」を指し、城壁で固められた丘の上に神殿が建設されている場所を指します。「パルテノン神殿」が建てられたアテネのアクロポリスが特に有名で、外敵を寄せ付けない堅固な城壁や、高貴で神聖な空間が、ユーフォニアムとテューバのアンサンブルによって描かれています。

曲は「急－緩－急」の３部形式で構成され、躍動感溢れる16分の12の主題と、ワルツ調の中間部の主題が対比されています。演奏会のオープニング、またコンクールピースとして最適でしょう。

（広瀬勇人）